板金工場に将来性はある?

板金工場の将来性

 

板金工場に将来性はあるのでしょうか?

 

全国には多くの板金工場が存在します。従業員が何十人もいる設備の整った板金工場もあれば、一人で行っている板金工場まで、たくさんあります。飽和状態か?と言われれば否定はできないところです。少子高齢化や人口減、車の事故が少なくなってきているせいで、板金修理自体も減ってくるでしょう。板金工場の数も長期的にみると増えることはなく減っていく一方なのは間違いないと思います。

では「板金工場の将来性」という視点で考えてみると、どうでしょうか。

 

 

「もう鈑金修理はダメですね」

よく聞く言葉ですが、少子高齢化や人口減などは、どの業種もどの板金工場も同じ条件なので、安易に「もうダメだ」と思わず、生き残り策を考えて欲しいのです。これからの板金工場の経営は、売り上げの規模や大きさを拡大するのではなく「どうやって生き残るか」「10年続く板金工場をどうつくるか。」という視点で、生き残るための方法を考えるべきだと思います。

私のところには、板金工場経営者さんから集客相談があるのですが、ほとんどの板金工場経営者が「これからは板金だけではやっていけないので、クルマを売りたいのです」と、本業の板金以外の道を模索して、私のところに相談にお越しになります。

なるほど。板金工場の将来性を考えると、そういう結論に達するのでしょう。
理解できます。

 

 

でも・・

果たして本当でしょうか。

本当に板金工場に未来は無いのでしょうか。

 

 

インターネットの本質を理解する

ここで、視点を変えて「インターネットの本質とは何か?」ということについて、考えてみたいと思います。

 

あなたは「インターネットの本質」とは、何だと思いますか?

 

 

 

インターネットの本質とは「中抜き」にある

「中抜き」とは、流通の仕組みを変えることです。

たとえば、お米は、農家が米を作り、それを農協がまとめて市場に下ろし、商社が買い付けて販売店に卸し、最終的に消費者が買うわけですが、その流通の過程において、価格が上乗せされますよね?これを農家がインターネットを使って直売すれば、農協や販売店を通さないため、価格は農家にとっては高く、消費者にとっては安く買えるのです。農家が直接ホームページを使ってお米を売ると、農協や販売店が中抜きされます。この「中抜き」こそが、インターネットの本質なのです。インターネットは、生産者と消費者を直接つなげてしまうことができるツールなのです。

現在のアフターメンテナンス業界は、ディーラー等が消費者から鈑金修理を請け負うことで値段が上乗せされ、鈑金修理代が高額になっている、ともいえるわけです。この「中抜き業者」が居なくなれば、あなたがお客さんに直接安価な値段で質の高い鈑金修理サービスを提供できるというわけです。

 

【農家=板金工場】

街の整備工場や鈑金工場がインターネットの本質を理解すると、実はあなたの会社は、お米の流通で言うところの農家にあたり、インターネットを活用することで「中抜き」することが出来る立場であることが理解できると思います。鈑金修理工場は、下請けから脱却できないと嘆いている会社が多いのですが、実は「流通の一番強い立場にいる」ということに気づいて欲しいのです。

そうです。お米の流通で恐れられていることは、農家が直接お米を売ることです。もし農家が全員お米をインターネットやアマゾンで直接売られると(実際に売られていますが)、今までマージンを取っていた中抜き業者は全滅です。だから農家は最強なのです。つまり、板金工場も最強だということです。

 

 

インターネットが整備工場や鈑金工場と消費者を直接つなぐ

あなたの板金工場がインターネットを活用するようになると、直接消費者にアプローチすることができて「中抜き」することができるわけです。これを利用しない手はありません。板金修理工場はインターネットを活用することで最も利益があがる業界なのです。

このことに気づいた人たちは、ホームページを活用してドンドン一般消費者にアプローチしています。魅力的なホームページを構築してインターネット集客を行うことで、あなたの板金工場は大手ディーラーや販売店を「中抜き」して、直接消費者にサービスを提供できるようになります。

 

現在、車をぶつけた人たちの6割がディーラーに車を持っていくそうです。整備工場に相談にいくユーザーまで含めると「車を買ったところに相談にいく」と言うユーザーが7割を超える現在、直接板金工場に車を持ち込むというユーザーは、1割程度しかいないと言われています。この1割のお客さんを少しだけ動かすことで、板金工場には多くのお客さんが来店します。そこから、お客さんを大事にして車の修理相談やパーツの取り付けやドレスアップなどのアフター整備を受け付け、最終的に車両販売につなげることだってできるのです。

 

 

「これからはバンキングだけではやっていけないので、車売りたいのです」

こう考える板金工場経営者の気持ちもわかります。しかし、インターネット上手に活用することで、板金入庫を増やし、そのお客様を顧客化するという、あなたの本業である板金修理を軸にお客様を増やすことができます。そのほうが集客が簡単だったりします。

「板金工場はもうだめだ」と思わず、農家がお米をインターネットで売るように、板金集客を強化してほしいと思うのです。インターネットの本質は中抜きです。お客さんは、腕の良い安くて安心して修理してくれる板金工場があなたの地域に”現れる”のを待っています。

 

「うちは小さいから」「汚いから」「狭い」から、なんていうこと気にせずに、堂々とホームページを活用して板金集客を行ってみてください。農家にきれいな店舗を求めるお客がいないように、板金工場なんですから、別にキレイでなくても、整理整頓されていれば良いのです。

 

ぜひあなたも、ホームページを構築してしっかり自分の工場を知ってもらう努力をしてください。きっと、びっくりするようなことが起こると思います。