なぜいま整備工場や中古車販売店にホームページが必要なのか?

自動車業界インターネット活用講座 Vol.001

~ お客は「情報のあるお店」を選んでいる ~

はじめに

こんにちは。デジタル・コンバージェンスの関谷です。
これまで日本全国の中古車販売店、整備工場、鈑金修理工場の皆さまに向けて、インターネットを活用した集客支援を行ってきました。レンタカーのメールマガジンでご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、今回中古車販売店や整備工場・鈑金修理工場のみなさまに向けてメールマガジンを配信することになりました。

このメルマガでは、特にインターネットを活用した、売上アップや問い合わせ増加に結びついたノウハウと成功例を毎月ひとつずつ丁寧に解説していきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。第1回となる今号では、中古車販売店・整備工場・鈑金修理工場など、どんなお店にも通じる「ホームページの必要性」について、考えてみたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

なぜ「ホームページがないと損」なのか?

~お客さんが行動するための入口にも立てないということ~

最近、こんな相談が増えてきました。

「ここ数年、新規の問い合わせが減っている」
「若いお客さんが来なくなった」
「クチコミでやってきたが、最近はそれだけでは厳しい」

その背景には、明確な“変化”があります。お客さんの行動は、インターネット中心にシフトしています。

「ウチはいま忙しいから」
「いまのホームページで十分だから」
「必要性を感じていないから」

そんな理由で、ホームページを作らなかったり、時代に合ったホームページにしないことが、とてつもない機会損失につながっています。このことは、冷静に考えると理解できるはずです。お客さんの立場で考えてみましょう。

近所で整備をしてもらいたいと考えている人が、どんな行動を取るでしょうか?現代では、あなたの店舗に足を運ぶ人のほぼすべての人が、事前にスマートフォンやパソコンで「検索」してから連絡する時代になっています。

「○○市 車検 安い」
「○○市 鈑金 評判」
「○○市 中古車 修理対応」
「整備工場 オイル交換 ていねい」
ほぼすべてのユーザーが、クルマに関するお困りごとがあると、こんなキーワードで検索する時代です。

で、

その検索結果にあなたのお店の情報が出てこなければ、比較すらされることはありません。どんなにサービスが良くても、良い接客をしていても、「知られていない」=「存在しない」のと同じなのです。

歯医者を探すとき、あなたはどうしますか?

~自分と同じ行動を、あなたのお客さんもしているだけ~

想像してみてください。
ある日突然、歯が痛くなったあなたが、近所の歯医者を探すとします。スマホを開いて「○○市 歯医者 評判」などと検索するはずです。その検索結果には、いくつかの歯医者が表示されます。

その中に「医師の顔が出ている」「治療内容がていねいに説明されている」「料金の目安が書かれている」歯医者さんのホームページがあれば、どう感じるでしょうか?きっと「この歯医者にしようかな」と思うはずです。

逆に、何の情報も出てこない医院があった場合、どれだけ近くても、その歯医者を選びますか?私なら、とてもじゃありませんが、そんな歯医者に行こうとは思いません。これはそのまま整備業界に当てはまります。

お客さんは「ここなら信頼できるかどうか」をネット上の情報で判断しているということです。ホームページは、店舗の看板であり、受付であり、スタッフの第一印象そのものなのです。実店舗の看板や建物、アスファルトにお金をかける前に、ホームページにお金を書けなければならない理由です。

良い整備工場ほど情報発信が苦手な現実

皮肉なことに、誠実に仕事をしている整備工場ほど、宣伝に消極的です。
「来てくれれば分かる」「変にアピールしたくない」という声も多く聞きます。しかしそれでは「来てくれさえすれば・・の、最初の来店が起きない」のです。

「見せない=謙虚」という時代ではありません。「見せない=不親切」という印象すら与えてしまうのです。お客さんは、店舗を訪れる前に「情報がある店=親切でちゃんとしている店」と判断しています。だからこそ、最初の一歩として「情報をきちんと出す」ことが重要なのです。

反響が出るホームページに共通する5つの情報

ここでは、実際に問い合わせ数や成約率が上がった整備工場が「必ずと言っていいほど掲載している情報」を紹介します。

① スタッフの顔を出すこと

スタッフがホームページ上で顔出しすることが信頼感と安心感の第一歩です。「こんにちは!店長の○○です」といった言葉が添えてあるだけでも雰囲気は大きく変わります。ホームページには全員で顔を出しましょう。恥ずかしい?それならもう商売辞めたほうが良いかもしれません。そのくらい、社長やスタッフがホームページ上で顔を出すことは重要です。

② 得意分野と専門性とコンセプト

「輸入車の診断機対応可」「保険修理の実績多数」「◯◯専門店」など、できること・得意なことを具体的に書くことです。「なんでも修理できます」「何でも売っています」は、逆に何が得意かわからなくなってしまいます。今の時代、中古車販売店や整備工場も「コンセプト」が必要です。

③ 作業の流れ

あなたのお店への来店が初めての人ほど、来店の流れが見えるだけで安心します。
「STEP1:受付→STEP2:見積り→STEP3:作業→STEP4:納車」
問い合わせから納車までの流れ、来店から出庫までの流れを詳しく説明しましょう。詳しくです。

④ 料金の目安


ざっくりで構いません。むしろ「目安」と明記すればトラブルにはなりません。「車検基本料 ○○円~」「フロントバンパー擦り傷修理 約○○円~」価格を見せることは大事です。ちなみに私は価格を載せないサイトを作ることもありますが、それに代わる特徴が出せた場合にできる芸当です。まずは価格を明確に掲載しましょう。

⑤ お客さまの声

手書きアンケートを写真で紹介、Googleレビューを転載、動画で紹介など、形式は自由ですが、第三者の声があるだけで説得力が爆発的に上がります。あなたが「ウチは良い工場」というより、他人が「あそこは良い工場」という方が信頼性が高いです。

写真の力をあなどってはいけない

中古車販売店や整備工場のホームページにおいて、写真は言葉同様に信頼を与えるツールです。ちなみにこんな写真を載せている店舗は、問い合わせ率が明らかに高い傾向があります。

  • 整備中のスタッフ(作業着・真剣なまなざし)
  • ピカピカに磨かれた工場内
  • 修理前後のビフォーアフター
  • お客さんと笑顔で納車している様子
  • お客さんとの商談風景

「誰が、どんな環境で、どんな思いで作業しているのか」が見えるだけで、「このお店なら大丈夫そう」という気持ちが芽生えます。

情報公開は売り込みではない「親切の証」である

「自分から情報を出すなんて、売り込みみたいで嫌だ」
そう考える人も多くいることはわかります。しかし、お客さんにとっての親切とは、「情報があること」そのものなのです。「誰がいるか分かる」「どんな作業をしてくれるか分かる」「どれくらいの費用か予測できる」「他の人の体験がわかる」これらの情報があることが、安心と信頼につながり、行動へとつながります。

「知られていない技術」は存在しないのと同じです。あなたの誠実な仕事を、近所のお客さんに誠実に見てもらいましょう。

こんな感じで、毎月インターネットを活用した中古車販売店や整備工場の成功法則をお伝えしたいと思います。これから一緒に、中古車販売店や整備工場、鈑金工場のインターネット活用方法について学んでいきましょう。

では!

Information

次回予告

次回は「実際に問い合わせが増えたホームページの構成」を具体的に解説します。

トップページには何を最初に見せるべきか?

お客の目線を誘導する流れとは?

問い合わせボタンはどこに配置すべき?

「サイトを見てもらっても反応がない」と悩んでいる方は、必見の内容をお伝えします。