状況が厳しい時こそシンプルに考えよう

厳しい状況の時は、物事をシンプルに考える

 

新型コロナウイルスの影響は、自動車販売業界にも暗い影を落としています。

「クルマの問合せ電話が鳴らなくなった」
「外出自粛で来店するお客が減った」

など、4月に入ってから販売台数に影響が出始めているお店も少なくありません。自動車業界は、飲食店や旅行業界のように「4月の売上9割減!」みたいな壊滅的な状況ではありませんが、オークション相場は暴落、落札率は史上最低を大幅更新、目も当てられない状況です。今後の経済活動に対して先行き不安になっている経営者の方も少なくないでしょう。

 

何かに依存しているお店は厳しい

レンタカー業界では、明暗が別れています。

まずは「暗」の方からいきましょう。あまり報道されていませんが、レンタカー業界も悲惨です。どこが悲惨かというと、空港レンタカーや観光地レンタカーです。

沖縄や北海道などへ旅行したことのある方はご存知だと思いますが、空港には大きなレンタカー会社がたくさんあります。ところが、このコロナウイルス騒ぎにおかげで、国内線の飛行機は半分以上が減便、飛行機もガラガラです。国際線に至っては9割減便です。空港を利用するお客さんが全くいない状況です。

 

国内の航空会社は、数カ月後には、経営的に厳しいという話が出始めるでしょう。LCCは大手に合併、大手航空会社2社は経営破綻が見えてきて、公的資金を突っ込まないとならない状況に陥る可能性があります。もしかすると1年後には「JANAL」なんていう国有企業ができているかもしれませんね。

ちなみに、あなたはマイル貯めていますか?航空会社にマイルがある人は、早めに消化しておいたほうが良いでしょう。(もっとも、そのマイルを消化するための飛行機が飛んでおらず、旅行が禁止されているのでマイル使うこともできないのですが・・)

 

そんなわけで、コロナ収束後も、空港業界は立ち直りに時間がかかり、結果的に全国の空港隣接レンタカーは、しばらくの間は大苦戦が続きます。しばらくすると、オークションへまとまった数の車両放出が行われると思います。

 

・・話をレンタカーに戻すと、空港近辺のレンタカーは、8割減、9割減当たり前といった感じです。大手でも生きるか死ぬかの厳しい状況になることは目に見えていますが、中小独立系の空港・観光レンタカー会社などは、体力も無いので更に厳しい状況に置かれています。空港や主要ターミナル駅、インバウンド観光に依存していたレンタカー会社はなかなか大変な状況です。

こんな話をずっと聞かされると、嫌な気持ちになるかもしれませんね・・。でも一方では、あまり影響のないレンタカーもあるのです。なんだと思いますか?それは「地域レンタカー」です。地域レンタカーは、新型コロナウイルス感染症の影響をあまり受けていません。

 

地域にクルマを貸すレンタカーサービスは不況知らず

レンタカーというと、観光地やビジネスで借りるレンタカーだけとは限りません。地域の顧客に使ってもらう「地域レンタカー」というのもあります。

いま、電車通勤が制限されている関係で、クルマ通勤する人も増えています。外出自体は制限されていますが、スーパーや日用品の買い出しなど、出かけなければならない用事もあります。さらにぶっちゃけて言うと、外出制限疲れで、ちょっとくらいどこかに出かけたいと考えている人も多くいます。(個人的には、GW後半の移動制限はステイホーム疲れで抑止が効かないのではと考えています。)

そんな人たちのこともあり、自動車販売店が行っている「地域レンタカー」は、コロナウイルスによる経済縮小の中、変わらず借りられている所もあるのです。常連さんはもとより、普段は電車通勤をしている会社員、普段レンタカーなど借りたことのない人が、様々な理由でレンタカーを借りに来てくれるのです。

 

あなたは、この「明」「暗」別れたレンタカー会社の違いがわかりますか?

「厳しい状況に置かれているレンタカー会社は、空港やインバウンドをあてにしていたから?」

そんな答えが聞こえてきそうですが、半分正解で、半分間違いです。

 

レンタカーの明暗を分けるのは「顧客志向」かどうか

空港や観光地でレンタカーをやらなければこのうような急減速を招かないのかというと、そういうわけではありません。もちろんレンタカーをスタートするのに、立地やターゲットを考え抜くことは大事ですが、レンタカーを継続的に成功させる秘訣は、立地だけでは無いのです。レンタカーサービスを継続的に安定させるために大切なことは「顧客リストを持っているかどうか?」です。レンタカーに「顧客」と考え方を持っているかどうかが、レンタカービジネスの明暗を分けるのです。

 

 

不況でも潰れないのは中古車店?整備工場?それともバイク販売店?

先に答えを書いてしまうと、一番潰れないのは「バイク販売店」です。なぜ、バイク店は、潰れないのでしょうか?

バイク店は常連さんがたくさんついています。そのバイク屋さんでバイクを買うと、ツーリングなどのイベントがたくさんあり、コミュニティが出来上がります。そのバイク屋さんでバイクを買ったお客さんが友達を紹介して、その友達がまたバイクを買い、バイク店主催のツーリングに参加して、顧客同士仲良くなり、またお店に来店します。もちろん、バイクのメンテナンスはそのお店で行います。

つまり、趣味性が高い「バイク」というものは、「顧客コミュニティ」が出来やすいものなのです。そのため、バイク店は一定のお客さんがいれば、やっていくことができます。バイク販売店が生き残っていけるのは、バイクがたくさん売れているからでもなんでもなくて、顧客サービスができているからなのです。

整備工場も同様です。あなたの街にある、あの整備工場も、そっちの整備工場も、なんとかやっていけているしょう?あとは以下同文。

 

一方、とにかくよく潰れるのが、顧客を管理しない中古車販売店です。
クルマを売るだけの中古車販売店は、経済状況の変化等があると、数ヶ月で真っ先に潰れます。クルマを売り続けることができなくなるからです。生粋の相場師でもない限り、毎月売れるクルマを仕入れて、新規ユーザーにクルマを売り続けて利益を上げ続けるのは至難の業です。オークション会場の入会条件規約に「創業から3年以上のお店に限る」と記載があるのは、理解できます。

 

そんなわけで、レンタカーも、立地や時流だけに任せてレンタカーを運営していると、今回のようなことが発生した時に厳しい状況に追い込まれますが、レンタカーを借りてくれた人をリスト化して、まともな中古車販売店や整備工場が行っている「顧客フォロー」をレンタカーでも行うことで、「よっ!また借りに来たよ」という顧客をつなぎとめることができるのです。

そういえばこの前も「レンタカーを始めたいがどんなクルマを仕入れれば良いの?」とか「興味はあるけどまだレンタカーを始めるのにあれこれ準備が整っていない」などと、色々と複雑なことを考えている人から相談がありました。社員を引き連れて、成功方法を聞き出そうとわざわざ会いに来た経営者もいたりしましたが、そんなテクニックなどを考えるより、もっとシンプルに考えて物事をすすめることです。

 

 

シンプルに物事を考えると真実が見えてくる

物事の本質は、シンプルなのです。レンタカービジネスなんていうものは、複雑に考えるほうが逆に楽だったりします。「何を誰に、いくらで貸すか?オペレーションは?だれがやるの?何台揃えたら良い?どうやったらうまくいく?」など、考えれば考えるほど、複雑に考えることができます。そんな風に色々と理由をつけて、結局スタートできない経営者のなんと多いことか。それよりも、自分の会社が中古レンタカーを行う真の目的は何か?何のためにレンタカーやっているのか?を突き詰めて考える方が、答えが見えてきます。

 

もし、今あなたが、

「レンタカーを始めるべきかどうか?」
「すでにレンタカーやっているがうまくいかない」

と悩んでいるのであれば、もっとシンプルに考えてみると、
その答えが見つかると思います。

 

本来、その答えは経営者により千差万別なのですが、

私の答えを書いておくと、

顧客だ。

ということなのです。

 

 

いまはとても厳しい状況ですが、

シンプルに考えて頂き、
顧客のためのレンタカーにしてあげて欲しいと思うのです。

 

 

レンタカーを顧客志向で貸しているお店は、

レンタカー(だけ)を貸しているお店に負けることは決してありません。

 

 

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