最近多くのレンタカーサイトの立ち上げやレンタカービジネスのスタートアップをサポートしていますが、もしあなたが地域レンタカーをスタートするのであれば、絶対に忘れてはならないことがあります。

 

レンタカーをはじめるなら価格以外の勝負どころを決めておけ

自動車販売店や整備工場がレンタカーをはじめる場合ですが、まずはビジネスプランをしっかり考えて、自社ビジネスにどのようにマッチさせるのか？をしっかり考えて欲しいと思います。

最近相談を受ける自動車販売店の多くが、「これからはレンタカーが増えるから」という理由だけで、何も考えないままレンタカービジネスをスタートしようとしています。あなたは理解しているかどうかわかりませんが、地域レンタカーというのは参入障壁の非常に低いビジネスです。

考えてみてください。あなたの地域に存在する全てのディーラー、中古車販売店、整備工場、ガソリンスタンド、ガラス屋、コーティング業者などがレンタカーをはじめるようになったら、あなたはどうしますか？これらすべての会社が、レンタカーをはじめようと思ったら、すぐにスタートすることができるのです。あなたがレンタカーをはじめようと思ったの同じように、ライバルも同じことを考えているわけです。

レンタカーは、参入障壁の低いビジネスです。自動車会社どころか、マンションオーナーや駅前の不動産屋など、色々なところが事業展開可能です。近い将来、多くの自動車会社にレンタカーが用意されたとき、そんなライバルがひしめき合う中、あなたはどうやって差別化するのですか？

 

価格勝負すると絶対に負ける

レンタカービジネスを自社のビジネスの中にどのように組み込んでおくか？が、考えられていない経営者に、あなたのレンタカービジネスの特徴（ウリ）は何ですか？と聞くと、十中八九、いや・・100パーセントの確率で「安いレンタカーです」と答えます。

価格をウリにしたレンタカーは、大手や資本力に太刀打ちすることはできません。あなたが「1日3,000円」のレンタカーサービスをスタートしても、翌月に「1日2,500円」のレンタカーが近にできれば、あなたのお店にお客さんは来なくなります。レンタカーサービスは、価格だけを頼りにビジネスをスタートすると、必ず行き詰まります。価格以外の何か？をメインにビジネスプランを構築しないと絶対にライバルに負けてしまうのです。

最近、整備工場がガソリンスタンドをオープンするケースが増えています。SS経営者からすると「何をいまさら」なガソリンスタンド経営ですが、整備工場経営者から見ると、ガソリン給油客の来店頻度は喉から手が出るほどうらやましいわけです。ガソリンを原価で配ってお客さんを集め、車検などの整備で稼ぐビジネスの仕組みができれば、ガソリン事業は赤字だってかまわないわけです。こうなると、SS専門店が価格で勝てるわけはありませんよね。レンタカービジネスも、この整備工場がガソリンを赤字で配ってお客さんを集める構図に当てはまるのです。

 

レンタカーでお客を集めて何をするのか？を決めておくこと

少し厳しい言い方をすると、「レンタカービジネスはマネされやすくて儲からないビジネスだ」と考えておく必要があります。その上で、自社のレンタカーを他のサービスとどのように関連させ、サービスの１つとしてどうリリースするか？をよく考えておかないと、スタートしたは良いが一向に台数は伸びず、成果にもつながらない・・ということになってしまいます。

整備工場が集客のためにガソリンを原価で配る。
赤字で集めた給油客に車検を売る。

このようなビジネスの流れをあらかじめ考えておけば、ガソリンを原価で配ることができるわけです。あなたが考えているレンタカーも、自社のビジネスの中にどのように位置づけるのか？をしっかり考えて欲しいと思います。

 

レンタカーは兼業が一番

今までさんざんメルマガで言っていることではありますが、レンタカーは自動車販売店や整備工場がはじめるサービスに適しています。もちろん、レンタル価格をリーズナブルにすることは大切な事ですが、価格以外の付加価値やサービスをしっかり考えることです。レンタカーは、価格以外に勝負できることがたくさんあります。車種構成や貸出し時間、貸出しスタイルなどの、他店から見える部分の他に、顧客限定のサービスなど、ライバルに知られることの無い、レンタカーの活用法がたくさんあります。

 

ライバルが「あいつのレンタカーって、どうやって収益上げてるんだろう？」と不思議がられるようなサービスにして欲しいと思います。

その上で、レンタカーをインターネットで貸し出すと、さらに好循環が産まれるのです。あなたもチャレンジしてみませんか？