インターネットで売れるクルマの仕入れ法

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インターネット販売を念頭に置いた中古車の仕入れについて考えてみたいとおもいます。

クルマを仕入れるときはどのようなポリシーで仕入れを行っていますか?

「高く売れそうなクルマを仕入れている」
「儲かりそうなクルマを仕入れている」
「すぐに売れそうなクルマを仕入れている」
「人気車種を仕入れている」
などでしょうか?

こんなクルマばかり自分だけが仕入れることができれば、いまごろ大もうけかもしれません。しかし、オークション会場がこれだけ整備されて仕入れ価格が均一化されていると、昔のように大幅に差益が出せるような、いわゆる「おいしいクルマ」というものは存在しなくなってしまいました。以前、中古車のオークション会場は一部の人しか出入りできなかった、仕入れ担当者だけが入れた場所だったわけですが、現在ではオークション会場が節操なく会員を集めたせいで、素人に限りなく近い人間でさえも副業で簡単にクルマを買えるようになってしまいました。そんなクルマ屋(?)達が仕入れたクルマがインターネット上においてもたくさん売られています。

あなたはそんなクルマと競合してはいけません。彼らはその軽いフットワークを売りにして薄利安価で売っていますが、中古車販売店は彼らと競合しているようでは利益は上げられません。価格だけの競争をしていては負けてしまいます。価格以外の訴求ポイントで勝負しましょう。

ひと昔前を考えてみてください。メーカー系の中古車ディーラーと中古車専業店の違いを考えてみてください。同じクルマを売っていても販売価格に全然違いがありますよね?なぜ価格が高くてもディーラーのクルマは売れるのか?ディーラーには○○○○があるからですよね?今度は私たちがその違いをアピールすれば良いのではないでしょうか?インターネットで販売している同業他社と最初から競合しないこと。
インターネットの普及と同時に中古車価格の情報公開もドンドン行われてきました。ユーザーは自分の欲しいクルマの買取り価格・オークション価格・販売価格などを誰でもインターネットを使って調べることができます。インターネットのさらなる普及とともに、それらの価格はさらに大衆に知られることとなり、価格情報はこれからもドンドン公開されていくことでしょう。もしかするとお客は仕入れ価格と販売価格を知りつつクルマの購入をするようになるかもしれませんね!プライスボードに「仕入れ価格100万円。販売価格115万円」なんていう表示がされるようになるかもしれませんよ?

また、インターネットの普及のおかげで、ユーザーは気軽に探しているクルマを比較検討できるようになりました。ユーザーは自宅から指先1つで何台でもクルマを比較検討することができます。私の知人は、平成10年式のオデッセイの中古車を買うのに、その日だけで15店以上のお店に対して見積もり依頼をして比較検討したそうです。あなたのお店のクルマもそんな中に含まれてしまってはなかなか売れませんよね。あなたのお店はその中の一店舗になってしまっていませんか?クリック1つで比較検討されてしまうインターネット販売においては、今までの店頭販売の考え方や雑誌販売の視点で仕入れをしていては、15店のうちの1店にはなれないということです。以前は「人気のクルマ」「売れ筋のクルマ」「高年式のクルマ」を仕入れてお店に並べ、雑誌に広告を打てば売れていたわけですが、インターネット販売の場合、逆にそのことが売れない原因になったりします。
「人気車種だから頑張って仕入れたのにこのオデッセイなかなか売れないなぁ~」そりゃそうです。インターネットでは全国に同じ年式、同じ走行距離、同じグレードのオデッセイが100台以上も販売されているのですから・・。そのなかでどうやって顧客に支持してもらうのですか?

インターネットでクルマを売る場合、「人気車種」「売れ筋」「お勧め車両」などといううキーワードは逆効果となることがあります。同じクルマでも他店と比べてどのように差別化を図るのか?を考えて仕入れをしないと、その他大勢の人気車種に埋もれてしまいます。クルマを仕入れる段階から、「最終販売のイメージ」(どのような切り口で売るのか?)を明確にイメージできるクルマを仕入れることができるようでないと、何十台の中に埋もれてしまいますし、お客に強く興味を持ってもらえません。価格以外に何かキラリと光る特徴をアピールできるクルマを仕入れることです。

「人気車種で、高年式で、程度が良くて、ワンオーナーで、距離が少なくて、かつ価格が相場より安いクルマ」というのは残念ながら存在しませんので、それ以外に何かアピールできるクルマを見つけて仕入れを行い、販売するときにはそのアピールポイントにフォーカスして徹底的にアピールしましょう。「トータルとしてはそんなに魅力的ではないがこの箇所だけはこのクルマは凄い!」そういうものを見つけて、そこを一点集中でアピールする。そうすることで商品が際立つようになります。

フツーのクルマで、グレードも中くらいで、フツーの装備のクルマであったとしても、走行距離はダントツに少ないクルマがあったとしましょう。このクルマを、「走行距離が少ないこと」に徹底的にフォーカスして売ることで、そこから派生してクルマのアピールをもっとすることができるのです。『このクルマは年式もグレードもついている装備も普通です。しかし総走行距離をみてください!こんなに少ないんです!考えてみてください。この年式でこれだけ走行距離が少ないということは、当然エンジンやトランスミッション、他の機構も傷みや損傷は少ないはずです。実際にエンジンを確かめてみましたが完璧です。さらに他のクルマと比べて走行距離が極端に少ないということは、当然内装にも傷みはありません!見てくださいこの内装を!キレイでしょう?当然なんです。あまり乗らず大切に扱われていたんですから。どうですか?この年式でこれだけ程度の良いクルマはもう見つからないかもしれませんよ?この車種をお探しのあなた!こんなに走行していないクルマならば、安心して購入できませんか?せっかくこの車種を探していたのなら、程度の良い安心したこのクルマを選んでくださいね。きっとご満足していただけるでしょう!』など、走行距離が少ないということから「程度の良い大切に扱われていたイメージ」を与えることが可能なのです。

このクルマを雑誌に載せて販売していただけでは、これらについて強くアピールを行うことはできません。インターネットは全国にあなたのクルマを販売することが可能なのです。あなたの街の商圏では売れなくても、日本全国には先ほどのような走行距離が少なく程度の良いクルマを何ヶ月も探している人がきっといるはず。そのようなこだわりをもってクルマを探している人は、価格が高いとかそんなことは言いません。それより確かな品質を求めています。そういうお客のニーズを満たす商品を売っていきましょう。
あなたのお店では、「このクルマのこの年式のこれこれこういうクルマを探していたんです!あなたのお店でやっと見つかりました!ありがとうございます!」などというお礼のメールをもらったことはありませんか?本当にニーズがマッチしたクルマを販売できれば、お客から感謝されるもの。あなたのお店ではどれだけ感謝されていますか?お客に「ありがとうございます」というのではなく、お客から「ありがとうございました!おかげで見つかりました!」と言われるような商売をしましょう。

 

仕入れ担当者のみなさまへ
強いアピールポイントをもったクルマを仕入れてみてください。距離が大幅に進んでいても、年式が古くて修理歴があっても、OO社製のOOがついていて貴重だとか、OOはダメだがOOは凄い!というような、強くフォーカスできる訴求ポイントをもったクルマを仕入れてみてください。そしてインターネット上でそれを表現してくださいね!

   

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