クルマを買いに来たお客にどんな情報を提供する?

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ある本屋さんでの出来事。

仕事の打ち合わせに行く途中で、都内のある小さな本屋さんにふらっと立ち寄った所、新刊コーナーにちょっと興味引かれるタイトルの本がありました。キャッシュカードがスキミングにあって、預金口座から自分のお金が引き出される・・という実話にもとづいた内容の本なのですが、自分のキャッシュカード管理をどのようにしたら良いのか暇つぶしに勉強しようと思い、その本を購入することにしました。(柳田邦夫著『キャッシュカードがあぶない』)

で、その立ち寄った本屋さんはどんな本屋さんだったかというと、なんて事のない本当に本当に小さな本屋さんです。小さな商店街の一角にあるような普通の本屋さんです。個人商店で、レジに愛想のないおばちゃんが座っているような感じのお店。本の在庫数などたかがしれており、普段大規模な本屋に行っている私としては、普通は足が向かない感じのお店でした。

でもこの本屋さん、ただの街の本屋ではありませんでした。レジでお会計を済まそうとカウンター越しに本を渡しました。レジで商品を受け取ったそのおばちゃんは、「この本売れてるの。頼んでもすぐ出ちゃうから昨日更に注文したわ」と話しかけてきました。突然独り言のように話し始めたので、私は少しびっくりしたのですが、そのときは「へぇ~」っと聞き流していました。そのあと、「カバーはかけます?」っと聞かれたのでお願いすると、そのカバーをかけている間、そのおばちゃんはこんな事を私に教えてくれました。

 

・この本は良く売れていること。
・キャッシュカードの磁器セキュリティーは崩壊していて、私(店のおばちゃん)も信じていないこと。
・この買っているのは若い人から中高年まで幅広いこと。
・この作者は他にもいくつかの出版物があること。
・私も過去の著書も読んだが、おすすめできるということ。
・この作者の息子様がお亡くなりになっておられるということ。
・今日は結構寒くて、雪でも降るんじゃないかしら。etc…

 

お客のいない時間帯だったので本のカバーは比較的ゆっくりではあったのですがそれにしても良くしゃべる店員さんでした。だだし、その話した内容というのはその本や著者に関する情報がほとんどだったのです。(世間話もありましたけどね。)どの話も私は知らないことで、『へぇ~』っと教えてもらうばかりでした。

普通、本を買うときはレジなんていうのはお金を払う場所っていうだけですよね?そこにコミニュケーションはあまり発生しないとおもうのです。ところがここの本屋のおばちゃんは、その本に関連する情報を教えてくれたのです。顔なじみではない一元のお客の私に対して、その本の感想から著者の話題、その著者の別作品の感想など、とっても興味深い情報でした。

もし、このような書店が近くにあったならばまた行くかもしれません。ちょっとその店員さんのファンになってしまいました。また違う本を買うときに色々教えてもらえるかも・・って思います。

 

つまり何が言いたいか?中古車の展示場でお客に店員が接客していたとして、どのような情報が提供できればそのお客を自分のファンにすることが出来るでしょうか?

接客の中で、事故車の見分け方とかのアドバイスが出来れば、そのお客は店員に大して大きな価値を見出してくれるのではないでしょうか?お店がどのようなコンセプトで仕入れを行っているかなど、お客のためになる情報がどこまで提供できるか?お客が商談の最初にあなたを『中古車選びのプロ』だと認識してくれたら、あなた自身のブランド化は成功したことになり、商談は優位にすすめることができるでしょう。

 

では、お店に同じ車が三台並んでいるとして、お客に情報を提供してあげる接客をシュミレートしてみましょう。

あなた: 「お客さん。ここに3台の同じ車が並んでいますよね。どれが欲しいですか?」
お 客: 「う~ん・・一番安いやつがいいかな~。」
あなた: 「なるほど。でもお客さん、この車種は、実はオートマが結構弱いんですよ。」
お 客: 「へぇ~そうなんだ。。」
あなた: 「うちに並んでいる車はどれも大丈夫ですが、この車種はオートマオイルを必ずチェックするといいで
すよ。ATFのゲージはここにありますから。ほら、こうやって。」
お 客: 「ふむふむ。」
あなた: 「ほら!一番安い車は少し汚れていますね。でも一番高い車はとってもキレイですね!」
お 客: 「ほんとだ」
あなた: 「お客さん。この車種は見た目のキレイさなどももちろん重要ですが、チェックポイントは
オートマオイルの質なんですよ。
もし迷ったら一番きれいなオイルの車にしたら良いですよ!」
お 客: 「へぇ~そうなんだ!」
あなた: 「もちろんこの安い車でも心配ござません。しかしこの一番高いクルマならば、このウイークポイントで
のオートマチックの故障の心配をする事はないと思います。で、どうしますか?」
お 客: 「あなたがいうなら間違いないですね!この一番高いの下さい。」

こんな販売ができるようになるかもしれません。

 

   

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