ネットでクルマが売れない真の理由を見つける方法

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みなさんの会社では「目標」って設定されていますか?

「年間の販売台数」
「年間の売上金額」
「年間の車検入庫台数」
「年間の整備売上や保険売上」
「年間の新規顧客数」などなど。

中古車販売店や整備工場の経営にはたくさんの目標があることでしょう。
・・・達成できていますか?年始や年度末には、パソコンで売上の目標を立てて「今年は何台売るぞ!」「整備売上を○○○○万円達成するぞ!」などと目標を立てて実践しているお店も多いこととおもいます。このメールマガジンや、WEBサイトのバックナンバーをお読みいただいた方から、お問い合わせを頂いて実際にお店へ訪問することが多いのですが、その伺ったお店の目標に関していつも思うことがあります。それは、『目標を達成することに関する意思が弱いお店が多い』ということ。
たとえばこういうことです。あるお店の昨年の年間販売実績が80台だった場合、そのお店の経営者は「次期は100台売るぞ!」という目標をたてたとします。昨年の販売台数が80台だったということは、月間の販売目標は6.6台ということになりますよね。単月の販売台数目標ではブレが多すぎるために、四半期ベースで考えてみます。
そうすると、3ヶ月で20台の販売をしていることになります。これが昨年の実績。この昨年の実績80台に対して、プラス20台を上乗せして今期100台を販売するということは、四半期で25台。単月では8.3台のペースでクルマを売らなければなりません。昨年より”必ず”毎月2台多くクルマを売らなければならないということは、半月で1台、昨年の仕事の他に販売をこなさなければならないということです。

クルマを売っている人間ならば、昨年より年間20台多く、四半期で5台、単月で2台、半月の間に1台多くクルマを売らないとならないということがどれほど大変なことなのか、よくわかるはず。昨年と同じやり方をしていたのでは到底無理だということに気づくのではないでしょうか。ちょっと頑張るくらいでは絶対に達成することはできないでしょう。前期80から今期100というのは、今日から、今すぐ、ドラスティックな改革の必要があるということを意味する目標なのです。みなさん、あと半月で1台多く売るためにはどうしますか?どんな施策をしますか?

 

一度立てた目標を四半期単位、月単位、日単位まで分解して考えていくと、自分が今何をするべきなのか?どのような行動をとらなければならないのか?よく理解できるようになるのです。年に20台余計に売らなければならないということは、月に何台売らなければならないということで、そのためには1週間で何をどのくらいやらなければならなくて、そのためには今日までに○を○件しなければならないというところまで落とし込まなければならないわけです。それを「今年は80台販売できたので来年は100台を売りたいとおもいます!」などという最終目標だけを連呼しているお店というのは、ほぼ100%目標を達成することはできません。
「年間で20台多くクルマを売るためにはどうすればよいか?」という設問では、「今までの広告先を見直して、売りやすいクルマを仕入れることを強化します」などという抽象的な答えしか導き出すことができません。ところが、これを「半月で1台”必ず”売るためにいま何をするのか?」という設問に変えた場合、導き出される答えは全く違うものになります。
「半年後に車検を向かえる顧客リストに向かって1日で50件。15日間で750件の顧客に℡コールをする!」
「明日新しいインターネット広告をテストして、来週までにはその広告を開始する!」
「今日中に全顧客へ向かって買取強化月間の告知ハガキを必ず出す!週末までに10件の買取依頼を受ける!」
など、『期限を決めた具体的な行動』を今すぐしなければならないということに気づき、【実行】するはずなのです。目標をあいまいにせず、年間○○の目標を達成するためには、今日何件の電話コールをしなければならないのか?を明確にして実行してください。

 

そうすることで「今、何をやらなければならないのか?」今日は疲れたから帰ろうとか、地域の飲み会があるから明日にしようとか、週末は子供のサッカー観戦だからとか、○○○会の打ち合わせがあるとか、そういう理由が全く通用しないということに気づくのではないでしょうか?年間20台の上乗せをするということは、今日昨年より何件多くのお客様と接しないとならないのか?その具体的な数字を把握して実行することです。「今年は○○台売りたいなぁ~」ではなく、「半月で1台多く売るために今日は2台の入庫車をインターネット上に広告しよう!」という行動が必要になるということです。
これはインターネット販売でも同様のことが言えます。「今月はネット経由で何台売れたから良かった!」などと喜んでいては、目標を達成することは難しいでしょう。「今店に在庫車両が何台あって、そのうち何台を○○○の広告先に出稿して毎日○件の問い合わせを得たい。そのためには、新しい広告先を開拓して、○○日までに○○○をてこ入れしなければならない。」という具体的結論に達するはずです。やるべき目標を定め、その目標を達成させるためには、自分のお店の営業スタイルをどのように再構築するのか?物事をパーツごとに分解して思考していかねばなりません。

 

読者さんのお店に訪問してみて、実際によく起きている間違いをひとつご紹介します。訪問先で「何とかインターネットでクルマを売りたいのですが、反応良いあるインターネット広告はどこでしょうか?どこに広告を出すのがよいでしょうか?」などという質問を受けることがあります。一般的には、WEBサイト経由でこのような質問を受ける場合、「○○○が反応が良いようですよ」などという答えになってしまうのですが、実際にそのお店に訪問し、社長さんと会い、展示場や工場を拝見させていただいた上で行う回答とでは、その答えは全く異なります。インターネットで売上を上げることだけを考えてしまうと、「広告」だけに目がいってしまいがちなのですが、目標を”必ず”達成するためには、実は広告先を選定することではなく「お店の商品力を高めることが先決である」という結論に達するケースがほとんどです。

クルマが売れない根本的な原因は広告先にあるのではなく実はお店のオペレーションに問題があった。などということがわかります。昨年より年間20台多く売るためには、18日で1台多く売らないとなりません。そうするとより反響が取れるクルマを仕入れるために、仕入先であるオークション会場を変える必要があるかもしれません。

 

メールの応対で反響率を上げるために、メール応対の指導を外部に仰がなければならないかもしれません。商品の回転率を上げるために、入庫から販売開始までの商品化日数を半分に短縮する必要があるかもしれません。今のWEBサイトで本当に良いのでしょうか?劇的に反応が取れるWEBサイトでないと、18日ごとに1台売ることはできないのではないでしょうか?そうすると今の自作のWEBサイトでは根本的に問題解決にならず、新しいWEBページの構築をしなければならないかもしれません。

こういうお店の状態を一言で言い表すコトバとして「穴のあいたバケツに水を汲んでいる」という表現を使います。穴の開いたバケツに水を汲んでいたのではいつまでたってもバケツが一杯にならないように、いくら広告先を増やしても、お店のホームページに根本的な問題があるのでは一向に目標を達成することはできません。

 

 

ところでみなさん、

ドレンボルトを締めずにエンジンオイルを補充したことはありますか?
私は何度もあります。その度に床に新しいオイルが大量に漏れ、悲惨な思いをすることになります。ドレンボルトの閉め忘れであれば、オイルは床に全部漏れますので気づくのですが、問題は『ダブルパッキン』などの場合です。少しずつ漏れ出しますので、入庫の度にオイルを補充しなければなりません。もしあなたが、オイル漏れはドレンボルトのワッシャーを2重につけてしまった「ダブルパッキン」である。ということに気づかなければ、真の原因に気づかないまま永遠に足りないエンジンオイルを補充しなければなりません。
実際の工場では、この「ダブルパッキン」は簡単に見つけることができます。なぜなら、メカニックは「原因を突き止めることに主眼を置くから」です。

「入庫するたびエンジンオイルオイルが減っている」

「どこかで漏れていないだろうか?」

「漏れる可能性のあるのは○○や○○の可能性がある」

「ではヘッドカバーパッキンとドレンボルトをチェックしよう」

「やはりドレンボルトから漏れている」

「パッキンが2重になっていた!」

という風に問題解決するように教育されているからです。これを、根本の原因を追求せずに、入庫するたびオイル補充だけして原因追及をしないメカニックがいたら問題です。しかしインターネット販売においては、これをやってしまう経営者のなんと多いことか!お店の売上を上げんとするがために広告をするのですが、実はドレンボルトからオイルが漏れているのです。実際の工場のオペレーションでは起こりえないことが、インターネットになると起こってしまいます。
「インターネット販売をしているのですが、いまいち効果が上がりません。」というお店を調査してみると、広告をやる前にクルマが売れるようになるWEBサイトの構築を先にやらなければならないといったケースがほとんどです。そのお話をすると「じゃぁウチに合ったWEBページの製作をお願いします」という話になるのですが、WEBページ製作のヒアリングをしていく中で、「実はお店の仕入れ方法と担当者を改善しなければならなかった」という結論に達するのです。
そういう形で、私とメルマガ読者さんのお店とで事象を細かく分解して考えていくと、経営者の方も「真の問題点がインターネット広告にあるのではなく自社にあるのだ」ということを理解してくれます。インターネット販売が上手く行かないお店は、色々な事業パーツをバラバラに因数分解して事業スキームを考え直すことで、真の問題点が必ず見つかります。
「広告する前に親父が仕入れてくるクルマをインターネット向きにしなければならなかった」

「広告する前に今のWEBサイトをもっと簡単に扱えるようにしなければならなかった」

「広告する前にアフターフォローの仕組みを再構築する必要があった」

「広告する前にもっとお客さんに喜んでもらえるホームページにリニューアルする必要があった」

クルマを売るための広告先を探す前に、自社の足元を見直してみてください。穴のあいたバケツに水を組もうとしていませんか?せっかくお金をかけて広告をしても、ムダになってしまうかもしれません。お店にかかってくるインターネット広告の営業電話にのせられて売れない広告にお金を垂れ流しているお店は、販売台数を上げたいがためにそうしているはず。しかし、実はドレンボルトが緩んでいた!ということにどれだけのお店が気づいているのでしょうか?無料だからといって、最初の何ヶ月は広告費が無料だからといって、複数の広告先に手を出していても売れません。インターネットで上手にクルマを売っているお店は、まず最初にヘッドカバーパッキンやドレンワッシャー、各オイルシールを取り替えてからオイルを入れます。だから、最小のオイルだけで済むわけですね。

 

 

   

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