メーカーと競合しないニッチな勝負をしよう!

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とある日の日本経済新聞夕刊に、このような記事が掲載されていました。

「福祉カー個人需要に的」 ~トヨタなど高齢化に対応~ ~新車低価格に~ 自動車メーカーやレンタカー会社が車いすや体が不自由な人でも利用しやすい「福祉車両」の個人需要開拓に力を入れ始めた。トヨタ自動車や日産自動車は使い勝手を高めた新車を相次ぎ投入、生産コストの低減で一般車両との格差を縮めている。レンタカー大手も配備台数を増やすなど、本格化な高齢化社会の到来をにらみ利用者のすそ野拡大を狙う。

(日経新聞1月28日夕刊より抜粋)

メーカーが福祉車両販売に本腰を入れてきています。今まで福祉車両の購入先というと、福祉施設などが購入先の大半だったのが、最近は高齢者のいる普通の家でも購入するケースが増えているという内容です。そのような中、メーカーが一般家庭向けの福祉車両を通常の新車とあまり変わらない価格で販売していくということです。さらにレンタカー会社も福祉車両を配備し、料金も一般車両と同じ水準に設定していくようです。

 

だからといって「みんなで福祉車両を売りましょう!」という話ではありません。メーカーが本腰を入れて販売していくということは、ディーラーで簡単に福祉車両を購入することができるようになり、今まで特殊な部類だった福祉車両が、まるでオプションを装着するように気軽に注文することができるようになる。ということです。つまりいずれ福祉車両というものは「特別な商品ではなくなる」ということを意味するわけです。この福祉車両、メーカーとしては顧客の囲い込みをするにはもってこいの装備です。メーカーの営業マンとしては、福祉車両ほど自動車メーカーというブランド力をアピールして売れる素材はないでしょう。しかも一度購入して頂いたら、その後も自社ユーザーとして長くお付き合いしていただける部類に入るユーザー層になるはず。(わかりますよね。福祉車両としての信頼性を判断する際にメーカーのブランド力がおおいにモノを言うということです)

福祉車両を購入するユーザー層を考えてみたらわかります。介護を必要としている世代を抱える家庭ですから、中高年層が購入層に決まっています。そんな人達がほったて小屋で販売している中古車店の福祉車両を購入するでしょうか?そんなお店で買うよりか、しっかりしている(ように見える)ディーラーで購入するに決まっています。しかも日産は、専門の福祉車両認定営業マンを順次店舗に置くようでして、これまたメーカーというブランド力を最大限活用して販売してきます。みなさん福祉車両の安売り店なんてオープンしないでくださいね。いま福祉車両専門店をオープンしても、現在は良いかもしれませんが、よっぽどお店としてのサービスやブランドを確立しておかないといずれメーカーのブランド力に負けてしまいます。
では、我々はどのような特色をだしてクルマを仕入れたり販売戦略を取れば良いのでしょうか?インターネットの場合は、基本的に全国を商圏として(理屈では世界が商圏ですが)クルマを販売することができます。あなたの売っているクルマを欲しがっている人があなたのお店のある県に1人しかいなくても、全国を商圏として考えた場合には、日本全国で47人もお客がいることになります。可能性が広がりますよね?インターネットというものは、現実の場所や距離という概念を取り払ってくれる素晴らしいツールです。インターネットで販売する術を持っているお店とそうでないお店の違いというのは、この距離や場所の制限を取り払えるということなのです。

今現在、ネットで中古車を売って成功している店舗の方はわかるとおもいます。個性的で魅力的なクルマを売っていれば、今まで考えられなかった地域から問い合わせが入りませんか?今までではとても売れるとはおもえない地域や場所から、熱心なお客が飛行機や新幹線に乗って買いに来ませんか?あなたのお店の周辺にお客がいなくとも、全国で欲しがっている人に売ることができるのです。同業者と同じようなクルマを仕入れていても、なかなかネットでは売れないかもしれません。そのかわり、うちの店ではとても買い手など付かないだろうなぁ~っと思うような車でも、そのクルマに間違いなければ、インターネットを利用して販売することで、全国からそのクルマを探しているマニアックなユーザーを見つけることができるのです。
わかりやすい例を出します。マツダに、「AZ-3」という軽自動車がありました。(正確にはオートザム?でしたが)軽のくせにガルウイングのとんでもないクルマです。あなたのお店に並べても間違いなく売れないでしょう。長期在庫まちがい無しです。でも、あなたはネットを使うことで、全国に少数いるAZ-3マニアに高く売ることができるでしょう。(ネットでは、AZ-3同好会のようなクラブがあったりして、状態の良いクルマには高い価値を見出してくれます。)今週のオークションでは、みんなが見向きもしない、変わったクルマを仕入れてみてはいかがでしょう?(全国に販売することを想定に入れて)

メーカーが販売を始めるような大きなカテゴリではなく、ニッチな特色を極めていけばすぐにブランド化ができます。それに、何も「モノ」である必要もありません。メーカーが出来ないようなサービスで価値提供しても良いはずです。とても商売になるとは思えないようなニッチなマーケットでも、インターネットという時空を超えるツールを使い倒すことで全国のマニアックユーザーにアプローチが可能です。でないと、自分から巨艦と戦うことになってしまいますよ。

 

小船は、タンカーには勝てません。しかし小船は巨大タンカーにはできない小回りはできますし、急旋回も得意です。それに、小船は浅瀬ではタンカーには絶対負けません。なぜならタンカーは浅瀬には入りませんから、そこで漁をすれば良いのです。

 

   

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