中古車販売店はもっと顧客フォローをしよう!3

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まずは一般的な販売店の顧客フォロー体制について、基本となるフォローの仕組みを一通り学んでください。

お客の管理は、「お客単位」ではなく「車両単位」で管理してください。
そのためには、「車両カルテ」を作って管理することです。システム会社が何百万もする車両管理システムを売ったりしている所がありますが、「ウチは導入したくても資金がなぁ~」と考えている人がいるようです。心配いりません。そんなものは全く役に立ちませんので。小中規模の販売店であれば、下手にシステム化するよりも紙ベースの「顧客カルテ」を基本としたアナログ管理の方が絶対に良い管理ができます。

つい、何事にもこだわってしまう人や、新しい物好きの人ほどコンピュータで管理しようとしてしまうのですが、得てしてシステム運用や入力業務そのものに多大な時間がかかってしまい、紙ベースのアナログ管理に比べて手間がかかること請け合いです。数千件レベルの顧客台数では、紙ベースの方がよっぽど良いです。

おこづかい帳を書くことを考えてみてください。毎日おこずかい帳をつけるとして、それをパソコンで管理してみようとおもいますか?そんなことをするくらいであれば、小さいメモ帳を持ち歩いて、その都度鉛筆で記入した方がよっぽど早くて簡単です。パソコンでのお小遣い帳ソフトは思ったより浸透していません。
なぜ主婦が今でもレシートの束をもとに、家計簿帳に鉛筆で記入している人が多いのでしょうか?なぜビジネスマンは革製のアナログ手帳を持ち歩いているのでしょうか。予定管理ソフトの浸透率が悪いのはなぜでしょう。結局、紙媒体のメリットの方が大きいからです。社内で顧客管理ソフトなどの導入をお考えのお店は良く考えてくださいね。

話を戻しまして、どのように顧客管理を行えばよいのか?ということですが、一部の優良?と考えられているお客さんに関しては、特に問題はないわけです。
言えば応えてくれるわけですから。問題は「その他のお客さん」です。あなたのお店の顧客フォローで一番問題なのは、「顧客に対する接触頻度が異常に少ないこと」です。
クルマを納車するまでは、書類のやり取りやら整備のやり取りで、しょっちゅう連絡をしていたのですが、いざ納車されたあとは特にお互い連絡をしなくなってしまうパターンが一番多いでしょう。お店の方は、保証期間が終わるまでは波風を立てたくないがために、あえて連絡をしなかったりします(笑)
一方、お客の方もお店に連絡する必要がないので、あえて連絡をすることもありません。そうやって、3か月が経ち、半年になり、1年になってしまいます。さらに1年半が経ち、さてそろそろ車検かなというころに、買ったお店から車検の案内ハガキが来るのですが、お客からしてみれば「何をいまさら!」という状況になります。お店から電話があるわけではありません。
これでは、顧客フォローどころか、整備の売り上げも経ちませんし、当然次にそこで買おうという気にもならないわけです。これが100人のうちの8.90人のお客がこのようなパターンで離れていきます。お店からしてみれば、「いや、買ってすぐに故障した部品も取り換えてあげたし、何回か電話だってしてみましたよ!でも留守だったんですよね。。」などと言い訳してみたりするのですが、そんなものは顧客フォローをしているとは言えないわけです。

 

あなたのお店の顧客フォローで問題なのは何か?それは、『システム化されていないこと』です。システム化といえばなんだかパソコンで構築することのようですが、そうではありません。ルールを決めることです。例えばこんなルールを決めたとします。

  • 購入後3日目にお礼の電話と調子伺いをする。
    購入後3週間目に購入お礼のプレゼントと紹介のお願いをする。
    購入後3ヶ月目に無料の点検サービス案内をする。
    購入後6ヶ月目に定期点検のお知らせ&調子伺いをする。
    購入後1年目に定期点検のお知らせをする。
    購入後1年半目に調子伺いと車検時期のお知らせをする。
    購入後1年と9ヶ月目に車検入庫の依頼と車両入れ替えの案内をする。
    購入後1年と11ヶ月目に車検整備の確約のお願いをする。
    購入後2年で車検整備を行い友人知人の紹介をお願いする。
    車検入庫後3日目にお礼の電話と調子伺いをする。
    車検入庫後3週間目に・・・(以下繰り返し)
  • ざっとこんな感じです。

「ムリ!そんなに細かくできないよ!」「大体そんなに細かく連絡する必要あるの?」そういうお考えの方もいるかもしれません。いや・・別にやらなければ結構です。あなたのお店がやらなくても、他のお店がやるだけですから。現に、ディーラーなどでは10年以上も前から当たり前のように行われています。たったこれだけのフォローを「確実」に行うだけで、8.90人のうちの何割かは、あなたのお店に何らかのお金を落としてくれます。当然、次に買ってくれるお客さんもでてくるでしょうし、紹介をもらえることもあるでしょう。

今の例は購入後のメンテナンス収益確保に主眼を置いたパターンですので、整備工場付きの中古車販売店ではすでに行われているかもしれません。販売だけに特化した中古車販売店や、特殊なサービスを売りにしているようなお店(例えばコーティング屋さんとか、部品やさんとかでは、違う仕組みの方が効果的な場合があります)

 

お店の特色や目的に合わせて、フォロー体制を構築していただきたいとおもいます。(どのように構築すれば良いかについてはお店の目的や事情により内容もかわりますので、詳しく聞きたい方はメールをください。タイミングが合えば、個別にご相談に応じますので。)

 

その構築方法ですが、1つ考え方のヒントを申し上げますね。何をするのでも「3つを3回」と覚えてください。例えば、

購入後3日目に1回目のお礼の電話。
購入後3週間目に、2回目のお礼のハガキ。
購入後3か月目に、3回目のお礼のメール。

という具合に、何でも「3」をキーワードに考えると、もれなく確実なフォローができます。1回で済むことを3回に分けて行うとか、車検の入庫促進をを3回に分けて、3か月前、3週間前、3日前に案内するとか、そういうことです。なぜ「3」なのかって?世の中の事象は3つに分けて考えるとほぼ全部の事柄を網羅して抜けなく説明することが可能だからです。

例えば、、吉野家のキャッチコピー「早い!安い!うまい!」
(3キーワードで吉野家の特徴全てを言い表していますね)

資産管理の原則は財産三分法「株式・債券・不動産」
(3つに資産を分散させることでリスクを軽減しましょうという考え方です)

男を分類して説明すると、「格好良い男・普通の男・ブ○○○な男」
(世の中の男はこれのどれかに分類できます)

世の中の所得分布は、「金持ち・普通・貧乏」
(これも同様ですね)
このように、世の中の事柄はすべて3つに分類できるわけです。で、もれなく説明することができるようになります。住む家もない借金まみれの人は、「貧乏」に分類されるでしょうし、年収2,000万円だが不動産で失敗して10億円の負債を抱えている人も「貧乏」に分類されます。マイクロソフトのビルゲイツ元会長は間違いなく「金持ち」の分類でしょうし、年収750万円のサラリーマンは「普通」に分類されます。というわけで、地球上にいるすべての人間は、金持ち・普通・貧乏に分類することができるのです。
でも単に分類しただけだと不十分ですね。今度はこれを時間軸で考えて、さらに3つに分けるわけです。例えば、資産管理の原則は「財産三分法」です。財産三分法ですが、資産を3つの種類に分けて持っておくとリスクが分散されるので良い。という考え方です。この株式・債権・不動産ですが、これをそれぞれ3回に分けて購入することで、その間の期間を網羅して分散できます。1億円もっていたとして、これを100%全部一気に投資してしまうと、先日発生したような株価暴落局面に出会ってしまった場合、一気に資産が減ってしまいます。これを防止するために、資産を3つに分けて、さらに株式を購入するのに、日本株・先進国・新興国と3つに分けて、それぞれ3回に分散して購入することで、もれなく確実に分散することができるわけです。話がどんどんそれていきますので戻しますが、

 
とにかく、日常の業務の中で何かやるときには、物事を3つに分けてかつ3回に分けて行うことで、「もれなく・無駄なく・確実に」対応することができるようになります。
要するに、クルマを買ってくれたお客にお礼をしようと考えた時に、「3種類の方法で3回に分けてお礼をしよう」と考えていただきたいわけです。
購入後3日目に電話でお礼。
購入後3週間目に訪問して直接お礼。
購入後3か月目にハガキでお礼。

という風にお礼をする仕組みを構築しよう!と考えてください。お客さんに何か提案する場合は、3種類の見積もりをご案内して、それぞれのメリットデメリットを説明し、お客さん自ら選択してもらうことで、顧客満足度はあがります。これらを踏まえて、あなたのお店の顧客フォロープログラムを構築してください。もちろんすべて毎月人力でこなしていくのは無理があるかもしれません。そこで初めて、ダイレクトメールやパソコン・メールなどのツールの力を借りるわけです。

まずは、全顧客の対象車両を、車検年月日を基準に月ごとに分類してください。そうすると、今月は何月登録のクルマにどのような案内をすれば良いのか明確になります。
とはお店の基準でアプローチを行っていくわけです。ここであまり具体的に書くわけにはいきませんが、顧客フォローの基本のキです。みなさんもぜひそのルールを構築してください。

 

で、それを絶対に守るということです。顧客フォローの基本だと書きましたが、基本があるということは応用もあるわけです。この応用こそが、独立系の中古車販売店や整備工場別に特色を出して、がっちり顧客をつなぎとめるサービスの源となります。まずは定期的に顧客にアプローチする仕組みを考えて実行しなければなりません。自社に顧客カルテのないお店。至急作りましょう。これをエクセルとかでやろうとおもうと面倒臭くなって結局やらなくなるわけです(笑)

 

そうなるくらいなら、「紙ベースの顧客カルテ」の方が良いですよ。(顧客カルテという概念のない方はメールで相談ください。お会いできる方であれば実物をお見せしながらご説明いたします)

 

次回は、応用の概念です。

大手やディーラーには絶対できない中古車販売店の顧客フォローとは?

   

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