どんな車種を貸せば良いですか?
目次
どんな車種を貸せば良いですか?
私が受ける相談の中で多いのが、レンタカーの車種構成に関する質問です。
- どんなレンタカーを貸せば良いですか?
- 他の会社はどんなクルマが良く借りられていますか?
という質問ですね。
質問したくなるのも分からなくはありません。
地域レンタカーはどんなクルマを貸すのが良いでしょうか?
ところが、この類の質問に対する私の答えはいつも決まっています。
それは・・
「わかりません」
です。
何を貸すかはあなた次第
何十社ものレンタカービジネスの立ち上げをサポートしている私からのアドバイスとしては、いささか冷たいでしょうか。
レンタカーの車種構成についての問題ですが、どんなクルマを貸すのかについては、あなたのお店の業種業態、地域、顧客層、予算や規模などによって、どのお店にどんなレンタカーを置けば良いかは「やってみなければわからない」というのが正直なところなのです。
もちろん、私のもとには過去の経験やノウハウとして、ぶっちゃけ軽トラが一番借りられるとか、ハイエースがあれば地域に広告を入れても大丈夫とか、まずは安いクルマを貸して顧客を増やしてから車種を入れ替える際に値上げしろ、などのテクニックはあるわけですが、六本木のレンタカー会社に「軽トラ良いよ」というアドバイスが意味をなさないことは、あなたもご理解いただけると思います。
車種をどのように揃えれば良いかについては、お客さんに聞くことが一番大事です。そこで今日は、顧客にアンケートを取って、そこから自社の顧客にレンタカーを借りるライフスタイルを提案する方法について考えてみたいと思います。
顧客にアンケートを取ってみよう
顧客のニーズを知るためには、顧客に聞くことが一番確実です。あなたが「どんなレンタカーを貸せば良いか」と考えるのではなく、顧客の考えを素直に聞くことから始めましょう。
車検や点検などの入庫の際に、
「あなた達顧客に借りてもらうためのレンタカーを始めるのですが、どんなクルマがあったらあなたは何に使いますか?」
と聞けば良いのです。アンケートが良いと思います。アンケートについては、このような設問を行いお客さんに書いてもらおうと思っても、お客さんはアイディアが出ません。どんなクルマあるか良く知らないので。そのためクルマの画像や使用用途を記載して、使い方をイメージできるように選択肢はこちらで考えてあげましょう。
どんなレンタカーがあればあなたは借りますか?
・軽トラック(三方開き) 単身の引っ越しや畑仕事、家具の移動などに使えます。
・軽トラック(ダンプ) 土砂の搬出入や畑の土、木材などの移動やお仕事にも。
・軽乗用車 お買い物や病院の移動など
という感じで、使用用途を地域に合わせて考え、軽トラからトラック、マイクロバスまで、ありとあらゆるクルマとイメージ画像を記載したアンケートを作るところから始めてください。(マイクロバスなんて買えないんですけど・というあなたの心の声が聞こえてきそうですが、別に構いません。買えなきゃ買わないだけなので、アンケート上は軽からアルファードやスローパーまで、あらゆる提案をしておきましょう。)
で、そのアンケートを集計しまして、その中からニーズのあるクルマを用意して、アンケートに「借ります」と言ってくれた人に、「あなたの要望を叶えるため用意しました。いつ借りに来る?」とセールスすれば良いのです。実に安全で確実な方法です。
半年かけてアンケートを取るのか2年かけてアンケートを取るのかにもよりますが、一定の割合の顧客にアンケートを行うと、あなたのお店の全顧客の総意が、そのアンケート結果に現れます。あとは、顧客の希望を叶えるために頑張ってレンタカーを用意するだけです。
私が見ていて思うのは、中古レンタカーは、コンセプトや地域性により、借りられるクルマが大きく変わるということです。
一般的なレンタカー会社は、
軽貨物
軽乗用
小型車
ワンボックス
という、よくあるラインナップから始めることになると思いますが、これも価格帯によってどんな年式のどの車種を選定するか、変わってきます。そのため、どんなレンタカーが良いかについては、お客さんのニーズを確かめ、1台1台テストしながら増やしていくことが大事です。オーソドックスなラインナップからはじめて、顧客のニーズに合わせて欲しがるクルマを揃えていく手法を取ると、大失敗することもありません。なんだか後ろ向きな話のようですが、実際のところ、ローリスクで良い方法です。
顧客に貸し出し事例を公開せよ
そしてここからが大切なところです。
それらしいレンタカーを揃えて貸し出しを始めたら、そのクルマを使ってくれている【事例】を顧客に紹介しましょう。
意味わかりますよね?
軽に乗っている人にアルファードを借りてもらったら、家族3世代で旅行に行けて良い思い出になりました!という良い思い出を、他に顧客にも知ってもらう、ということです。
顧客のライフスタイルを変える
普通、1台クルマに乗っていれば、多くの顧客は、そのクルマで1年何とか過ごそうとするものなのです。軽に乗っていれば、自家用車である軽で旅行もスキーも海もゴミ捨ても、すべてのイベントを自家用車の軽で何とかしようと頑張ります。
そうではなく、
家族旅行のときはアルファードを、
大荷物を運ぶ時には軽トラを、
キャンプに行く時には車中泊でキャンピングカーを、
普段は軽自動車で良いから、イベントに合わせて当社のレンタカーを借りればより充実したライフスタイルを得られますよ!実際に、あなたと同じような家族も同様のレンタカーを借りるライフスタイルを楽しんでいますよ。あなたも借りませんか?うちの顧客であれば安くしときますよ!」
ということを顧客に知ってもらう、ということなのです。
顧客の中で、乗っているクルマの他にあなたのレンタカーを借りて充実したカーライフを過ごしている人がいる、ということを顧客にお教えてあげてください。
で、あなたの会社の顧客である限り、
車検利用車や定期点検利用者に限り、
顧客サービスの一環で、
顧客価格でレンタカーを安く貸し出すなどの方法を取れば、
あなたの会社の強力な顧客サービスとなり、
お客さんはあなたの会社から離れることはなくなります。
すごくわかりやすい事例を1つ話すと、
あなたの会社にキャンピングカーのレンタカーが1台あれば、
社員の福利厚生にも使えるし、
一般客にも貸し出せるし、
顧客にも使ってもらえるわけです。
良いと思いませんか?
自社でレンタカーを始めると考えると、レンタカー事業としていくら儲かるか、という視点でしか考えられない経営者が多いですが、顧客サービスの視点でもレンタカービジネスを考え、顧客マーケティングの施策のひとつとしても考えてみてください。
一緒にレンタカービジネスを勉強しませんか?
全5回の無料メールマガジンで、中古レンタカービジネスを活用している中古レンタカーの成功の秘密を公開しています。