比較対象のサービスの質を少し高める
私は仕事柄、月の半分位は顧客の元に出向いており、毎月多くのビジネスホテルに宿泊します。毎月10泊もしていると、出張先では仕事以外の楽しみは無くなり、出張先でどのホテルに泊まろうかなど、そんな事しか楽しみが無くなってくるのが現実だったりします。
出張時の宿泊先を決める際は、コンビニが近いかどうかなどのアクセス面の他に、ベッドメイキングの方法や大浴場の雰囲気やサウナの有無など、細々な点を考慮してホテル選びを行っています。すると、必然的に良く泊まるホテルチェーンが決まってきたり、同じ地域に訪問する際は泊まるホテルが同じホテルになったりするのですが、その差は本当に些細な事だったりします。ビジネスホテルとして必要なものはどのホテルにも備わっているので、あとは個々の違いによるところで選ばれるホテルと選ばれないホテルに分かれます。
このように、
「同等のものを比較したとき、価値が少し高まっている」ということが、サービスの価値だと思うのです。
サービスの価値の違いを述べよと問うと、多くの人は何か色々とおまけをつけるとか、お客に言われたら何でもすぐに対応するとか、特典をたくさんつける、などというイメージを持っている人が多くいますが、これをレンタカーで考えると、比較対象の中で他社より1つ何か優位性があるという事こそが、実は他社と比べてサービスが良い、と言えるというわけです。
別に何か特別な無料のおまけをつけたわけでも、めちゃくちゃ良い接客サービスをしたわけでもなく、お客が「どのレンタカー会社にしようかな?」を比較検討したとき、単純に同等なサービスを並べて、それらが少し他社と比べて良いというだけで「ウチはサービスが良い」ということが言えるようになります。
レンタカーの場合「○○レンタカーの場合、他社と比べて△△が1ランク良い。」あるいは「○○レンタカーは他社と比べて□□が勝っている」というところに、あなたのレンタカーサービスの本質が見えてくるのです。
ぶっちゃけ、レンタカーという事業は参入障壁が極端に低いサービスです。中古車販売店、整備工場、鈑金工場、コーテイング屋、ガラス屋、SSなど、自動車を扱っている会社ならどんな店でも簡単に始められる事業です。
そしてなにより、貸すクルマもたいした違いはありません。北海道から沖縄まで、タントのレンタカーならどこも対して違いは無いわけです。レンタカーというものは、冒頭に説明したビジネスホテルと同じように、差別化が難しいビジネスなのです。
ビジネスホテルの場合、他社と同じサービスを少しずつ良いものにすることで、サービスの質を高めています。たとえばどのホテルもシングルベッド、ダブルベッド、などベッドの種類がありますが、同じベッドでも他社より横幅を少しだけ大きくしたり「当ホテルはシモンズ製」などとベッドの質の違いをアピールしたりして、トータルで自ホテルのサービスを高めています。レンタカーの場合も同様です。どこのレンタカー会社も、メーカーが販売しているクルマを時間貸ししているだけなので、普通に考えるとサービスを高めることが難しく差別化の要素がありません。
しかし、オンリーワンの特別な特典やびっくりするような差別化を考えるのではなく、レンタカーの各サービスの質を少しずつ高めていくことを行なえば、トータルとしてあなたのレンタカーのサービス力は上がるのです。
レンタカーのサービス力といえば、車種や走行距離や金額などが思い浮かびます。ホテルで言うところの建物のグレードや部屋の内装に相当するでしょう。しかし、サービスを高めるためのポイントはいくつもあります。ホテルの場合は受付でおしぼりを渡したり、部屋にアロマがあったり、風呂上りにアイスキャンディーが置いてあったり、部屋に一流コーヒーマシーンが設置してあったりと、どこでもやっていることの質を高め、よりいサービスをしているのです。
そんな、他店の同等のサービスと比較してみて価値が高いと思われるところに、あなたのレンタカービジネスのサプライズがあるのです。
あなたの会社では、
自社のレンタカーにどのような工夫を行い、比較されたときに選ばれるようにすることができますか?
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