レンタカーは(びっくりするほど)リピート率が高いよ!

リピート率が高いレンタカービジネス

近年、夏休み期間である8月に入ると、ホームページからの中古車販売や整備予約の反応が減り始め、お盆期間前後は動きが無くなり、お盆明けの8月後半から9月に入ると徐々に反応が戻る・・ということを繰り返しているのがインターネット界隈の流れです。

10年前は、お休みの期間に入るとインターネットの売買件数が増える傾向にありました。インターネットが娯楽の一つだった時代は、お休みに入るとWEBアクセスが増え、モノが売れたのです。しかし現在はそういうことも無くなり、連休期間や休暇中はインターネットから離れる人が増えています。私たちがメインとしている中古車販売や車検予約なども、8月上旬からこのお盆期間中も反応薄でした。

 

しかし、この一般的なWEBの購買行動の流れと違う動きをするのが「レンタカー予約」です。私たちが運営しているレンタカー予約サイトの反応を見ていると、7月後半からインターネット予約が入り始め、8月に入りお盆の2週間前くらいからお盆期間中まで、多くのレンタカー予約が入っています。

 

まあ考えてみれば当然のことですが、休暇に入ることでレジャーやイベント等でクルマを利用する機会が増え、旅行やレジャーでレンタカーの重要が高まるのです。実際、鹿児島の「kyオート」さんも、運用しているレンタカーには毎週末予約が入り、稼働率が高まっています。実際、どんな感じで予約が入っているかは、運用しているサイトを確認してみると良いでしょう。https://e-carrental.net/takahama-rental/list.aspx このレンタカーのWEB予約ですが、予約の入り方に面白い傾向がみられますので、今日はあなたにそのポイントについて解説したいと思います。

 

初心者ほど直前に予約を入れる

レンタカー予約ホームページを運営していると、面白いことがわかります。初めてレンタカーの予約を入れる人の多くが、直前に予約をしています。たとえば、週末の予約を前日金曜の夜に入れる、といった具合です。一方、何度の利用してくれているリピーターさんは、1ヶ月前から前もって予約をしてくれます。このように初めてのユーザーは直前に予約を行ない、リピーターは事前に予約を入れる、という傾向がみられるのです。

あなたもなんとなく想像がつくと思いますが、普段クルマを持たないユーザーは、旅行やレジャーの企画が直前に決まり、「あっ、クルマを借りなくちゃ!」という判断がお出掛けの直前になってしまいます。そのため、クルマを借りる際に「インターネットで検索する」という行動を取る人が多くなるのです。

 

そのため我々は、大型連休や年末年始などのイベント前には、イベント直前やイベント中でも新規集客をするよう指導しています。新規集客の方法は、お店によりチラシやWEB広告の活用、レンタカーのぼり旗など、お店の状況によって様々ですが、連休直前や、連休期間中まで、新規集客を積極的に行なっています。

 

集客の方法も独特です。私たちの場合、チラシやのぼり旗を使い認知を行ない、ホームページにアクセスを集めます。ホームページがあると、24時間365日、スタッフの労力を使わず、集客~予約までできてしまうからです。そのため、あらゆる手を使い、スマホからホームページへアクセスを集めることを徹底しています。新規のお客さんの多くは、直前に予約をしてくれます。おそらく「週末どうする?明日は海でも行くか?」みたいな感じで、予定が急に決まるんですね。しかし、前日の夜にレジャーの予定が決まっても近所のレンタカー会社は営業していませんが、ホームページだけは24時間営業しているわけです。そこを狙います。

レンタカーの貸出しエリアで広告を打ち、ホームページここにアクセスを集中させることで、お客さんは24時間好きな時に、レンタカーの予約ができるということになるわけなのです。しかも、夜などは実店舗しかないライバル店は閉店していますので、営業しているのはレンタカー予約サイトを運営している我々だけになる、というわけです。

 

狭い地域で戦えるのが地域レンタカー

レンタカーの場合、新規客を集めることは、比較的容易です。地域が限られているため、その地域でトップシェアが取れれば良いのです。全国の会社と闘う必要はありません。実際、鹿児島の「KYオート」さんは、鹿児島市の坂之上というところでレンタカーを運営していますが、坂之上地区は1丁目から8丁目まであり、17,500人の人口がいます。このエリアに広告出稿を行なうことで、地域のお客さんがクルマを借りてくれるようになるのです。おそらく、あなたのお住いの地域より人口も少ないことでしょう?この位の見込み客がいれば成り立ってしまうのが、中古レンタカーの良いところなのです。きっと、あなたのお住いの地域でもできてしまうと思います。

 

中古レンタカーのキモはリピート客にあり

もうひとつ、中古レンタカーには特徴があります。それは「リピーターになる人が(びっくりするほど)たくさんいる」ということです。今まで見ていると、新規ユーザーのうち1〜2割のお客さんが常連さんとなり、定期的に借りてくれるようになっています。10人新規のお客さんが来たら、1~2人は定期的に借りてくれるようになる、ということです。この特性は、集客をわかっている経営者なら見逃せないはずです。

 

このリピート率こそ、中古レンタカーの最大の魅力です。レンタカーを定期的に借りてくれる常連さんになれば、自然とお店と顧客との関係は深まります。まさに「よっ!また借りに来たよ!」みたいな感じになるわけです。そうなればあとはお分かりの通りです。リピートによる定期的なレンタカーの売上げの他に、そのお客さんが所有しているメインカーのメンテナンスや車検整備、車両購入など、レンタカーをきっかけに、あなたのお店の顧客になっていくことでしょう。これこそが、自動車販売店がレンタカー始めるべき理由なのです。他業種の場合は、レンタカー事業単体で利益をあげなければなりませんが、自動車販売店の場合は、レンタカーは多くの使い道があります。極論、見込み客集めのフロントエンドサービスとして位置付け、利益が出なくても良いといえるわけです。

もちろん、リピーターになってもらうためには、レンタカーサービス全体のクオリティ(別に新しいクルマである必要はありません。しっかりメンテナンスされて清潔であればOkです)や、接客応対は重要です。地域レンタカーとして、クルマを貸すだけではなく、お出掛け体験も含めたサービスを提供することで、多くのライバル店より優位である必要はありますが、このメルマガを読まれている勉強熱心なあなたなら、きっと大丈夫だと思います。アットホームな良いレンタカーサービスを提供することで多くのリピーターを作り、顧客サービスに勤めてください。その、レンタカーサービスを利用してくれた顧客リストは、将来あなたの会社を支える屋台骨となる顧客リストになることでしょう。

 

株式投資の考え方で、分散投資の効果を高める「逆相関の銘柄」の組み合わせという考え方があります。上がる銘柄と下がる銘柄を組み合わせて所有することで、ポートフォリオ全体のリスクを下げるという考え方ですが、8月のクルマが売れない時期には、レンタカーの新規拡販を強化して将来の見込み客を増やし、販売店のリスクを下げるというのは、今後重要になってくることでしょう。そもそも、レンタカービジネスはよほど尖った特徴を出して成功しない限り大きく稼ぐことはできません。ローリスクローリターンのビジネスですが、これを自動車販売店や整備工場が行なうと、会社全体のリスクが大きく下がり、生き残っていけるのではないかと思います。

 

ぜひあなたも、お金をかけずにレンタカーサービスを始めてみてくださいね。カンタンですよ。「わ」ナンバーを用意して貸すだけですから。