レンタカーは顧客サービスに使え

つべこべ言わずにまずやってみよう

顧客サービスと割り切るのもアリ

 

いままで多くの人にレンタカービジネスについてのアドバイスを行ってきましたが、私が面会した経営者の多くが考えていることは「レンタカーで新規客を集めて売り上げを上げたい」という事です。もちろん、新規のお客さんを集めることは大切なことだと思います。ビジネスは常に新規のお客さんを集め続けないと死んでしまいますからね。よくわかります。

 

 

新規より既存が安い

自動車販売店経営者や整備工場経営者の方に会い、アドバイスをしている中で思うことは、多くの経営者は「新規」のお客ばかりを追い求めることに目が向いてしまい、既存客に対するフォローを怠っているお店が多い・・ということです。

「レンタカーを活用して地域の新規客を集めよう!」と、などと毎回言っておいてアレですが・・・地域レンタカーは、レンタカーを活用して新規客を集めるより、あなたのお店の顧客リストを活用して、既存顧客から売り上げを上げる方がよっぽど簡単です。

 

 

 

メンテパックは顧客満足度を下げる?

以前、とある大規模中古車販売店に伺っていた時のことです。月に100台とか、そんなペースでクルマを販売する自動車販売会社ですが、車両販売後の車検防衛率が恐ろしいほど悪いのです。

車両販売後の最初の車検は、メンテナンスパックの中に含まれるので100%近い入庫率なのですが、問題はメンテパックの縛りが終わってからの整備入庫です。特に車検防衛率が恐ろしく悪いのです。目も当てられません。ディーラーで顧客フォローをやっていた私からすると恐ろしくて夜も寝れないくらい悪です。その原因は「メンテナンスパック」自身にありました。

「メンテナンスパックを付けて販売すると必ず整備を利用してくれるから良いよね」という経営者がいますが、大間違いです。パック期間中のお客さんほど、サービスに不満を抱えています。メンテナンスパックはその問題点が見えなくなってしまうのです。

 

お客さんは、あなたの会社のアフターサービスが気に入っているから毎回入庫してくれているわけではありません。単に、整備する権利をパックで先に買ってしまったので、仕方なくあなたの会社に入庫しているだけです。その前払いした権利が無くなったら他の会社に行くだけなのです。

社員から上がってくるメンテナンスパックの入庫率だけを見て「うちの会社はキチンとアフターフォローができていて、お客さんに認められている。」なんて思い込んでしまうと、メンテナンスパックが外れた後の入庫率が死ぬほど悪くなっている原因に気づかないまま、恐ろしく悪い入庫率に慌てふためくことになるか、そんなものだと考えて臭いものにフタをするかのどちらの対策しかすることができなくなります。

 

メンテナンスパック期間中の、ほっといても入庫してくれる顧客に対して、どのようなサービスを行うのかによって、メンテナンスパックの期間が終わったが後の代替え率や次回車検の入庫率が変わります。黙っていても入庫してくるメンテパックのお客さんをどのようにサポートするか?社内を見直して欲しいと思います。

 

 

 

新規客より既存客に目を向けよう

考えてみれば当たり前の話なのですが、 一度、あなたのお店でクルマを買ってくれたりサービスを利用してくれたお客さんは、 クルマを入れ替えてくれたり、車検やオイル交換をしてくれたりする可能性が高いわけです。既存客のフォローさえしっかりできていれば、2回目の車検整備の入庫率も上がり、次のクルマの購入相談なども増えるはずです。車両販売直後からしっかりアフターフォローをしていれば「今回お宅のサービス良かったから次の車検もお願いするわ」 となるのが普通なのです。

 

しかし、私が訪問していた自動車販売店は、メンテナンスパック期間中の顧客にロクなアフターサービスをしていないため(それでも入庫はあるので問題が顕在化しない)、メンテナンスパックの縛りが解放されたお客は、一人残らず他のお店に逃げてしまっている状況でした。だからそのお店は、毎月チラシを打って新規客を集め続けなければならないのです。

あなたの会社はこんなことをしたいですか?

 

 

あなたのお店を知っている顧客に再度お店を利用していただくコストと、新規客を集めるためにかかるコストでは、圧倒的に前者の方が、お金がかかりません。まずは(面倒で手間のかかる)顧客フォローを徹底的に行い、顧客満足度を高めることにフォーカスして欲しいと思います。

 

 

で、

前置きが長くなりましたが、レンタカーは新規客のためにだけ使うのではなく、顧客のために活用した方が、結果的に多くの売り上げに繋がるよ!っということなのです。

 

 

レンタカーを顧客サービスのツールとして使う

創業してからある程度の年数が経っていれば、 小さいお店でも数百件、大きいお店では数千件以上の顧客リストを持っているはずです。 たとえ一度でもあなたのお店から商品やサービスを買ってもらったお客さんに再度アプローチすることは、新規のお客様を増やす獲得コストより断然低いのです。

 

ぜひ、新規のお客さんを集めることに目を向ける前に、既存客へのアプローチも行うようにしてみてください。 既存客に対して、DMやメールなどを使ってアクションを起こし、レンタカーを借りてもらえるようにすると、新規客を集めるよりカンタンに、レンタカーを借りてもらいつつ、車販や車検入庫につながることになるはずです。

レンタカーは、地域の新規客を集めたり、保険事故代車で売上を上げたり、代車に活用したりと様々な使い方がありますが、顧客サービスのツールと位置づけると、もっと大胆な近隣の同業者に真似できない活用方法が考えられるようになります。

 

 

具体的にどうするのよ

では、具体的にどうすれば良いのかということですが、顧客が乗っていないクルマをレンタカーにしてレンタルしてあげれば良いのです。

 

顧客が軽自動車に乗っているのであればミニバンを。
顧客が乗用車に乗っているのであれば商用車を。
顧客がセダンに乗っているのであればワンボックスを。

 

あなたの顧客があなたの顧客である限り、あなたの会社のレンタカーをリーズナブルに乗れる権利を与えてあげれば良いのです。要は会員化ですね。囲い込みです。顧客はあなたの会社の会員である限り、あなたの会社に5台あるレンタカーをリーズナブル(もしくは無料で)に乗れる仕組みを提供してあげるのです。

 

私が軽自動車に乗っていて、あなたの「顧客」だったとすると、私は、あなたの会社のミニバンや軽トラ軽トラック、キャンピングカーを1回500円でいつでも使えるのです。きっと私は、あなたの会社から離れることができなくなるでしょう。

 

 

こんなふうに、レンタカーを顧客サービスとして割り切って使ってみてください。メンテパックの入庫率に満足することなく、自分たちの方から顧客に提案を行い、積極的な顧客サービスを行って欲しいと思います。このようなサービスを提供できる会社は、これからも生き残っていけることでしょう。レンタカーを使って、顧客があなたの会社から離れられなくなる顧客フォローを考えてみてください。

 

 

 

 

「そんなにレンタカーを安く貸し出したら、クルマを買ってもらえないじゃないですか」

 

そんなふうに思ったあなた。

 

つべこべ言わずに、

まずは一台やってみましょう。

10年後も、あなたの会社はそこに存在しているはずです。

just do it.

 

 

 

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