中古車が売れる勉強法

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前回の記事に対して、「ではどのように話をしたら売れるようになりますか?」とか、「具体的に何をどういう順番で話せばよいのでしょうか?」とか、「営業セールスの研修を受けさせたいのですがどのような研修が良いですか?」という問い合わせを頂いております。
結論からいいますと、万人受けするセールス話法など存在しませんし、クルマが100%売れるセールストークの順番なども存在しません。お店ごとに試行錯誤し、営業マンそれぞれの、お客に合わせたセールストーク術を身に着ける必要があります。もちろん営業の基本形式というものは存在します。元気な挨拶をするとか、一般常識の範囲ですが。(それもできないお店が多いですけどね・・)あくまで基本的な礼儀や接客術を学んだ上で、クルマを売るための効率的なセールス方法や顧客と距離を縮める話術を、営業マンごとに習得してゆかなければなりません。単純に本屋に並んでいる営業本や、トップセールスマンの営業テクニックをそのまんまマネしてもダメなんですよね。

コンビニがいい例です。コンビニに入ると「こんにちはいらっしゃいませ」「ありがとうございましたまたおこしください」ファミリーレストランでもそうです。「いらっしゃいませ○○○○へようこそ」「ご注文をくりかえさせていただきます」「ご注文は以上でよろし“かった”でしょうか?」「ありがとうございましたまたおこしくださいませ」全て棒読み。マニュアルどおりでキモチのかけらもありません。

 

こんな接客で店員との信頼関係は作れませんよね?こんな勉強してもダメなんです。営業トークを磨く上で一番多い失敗は、安易に成功している人のセールス方法をただ真似たり、高いコストをかけて営業コンサルタントなどに依頼することです。「クルマが売れる○○方法!」なんていう研修を営業に受けさせたりしていませんか?そんなことでは、絶対に売れるようにはなりません。

 

ではどうすればクルマが売れるセールストークを身に付けられるのでしょうか?簡単です。100%お客になりきって自分のセールスを見直すことです。実は、お金がかからず最も短期間で簡単に中古車セールスが上達する方法があります。もちろんどんなコンサルタントから学ぶよりも効果があります。その方法を今からお教えいたします。みなさんでも必ずできます。
社員研修と称して、近隣のレジャー施設に社員全員で出かけてみてはいかがでしょうか?社員旅行というほど規模が大きくないお店の場合は、お店が休みの時にご家族みんなで1日出かけてみても良いでしょう。

行き先はどこにいくのか?できればあなたのお店がある都道府県以外の隣接する他府県がよいでしょう。そこで中古車屋が多く集まるクルマ屋街道みたいなところに行ってみましょう。(東京でいうと環状八号線みたいなところですね。)そこでお客になりきって実際に他店のセールスを受けてみてください。必ず見積もり提出まで行ってください。ディーラーに行ってみてもよいでしょうし、元気のありそうな中古車販売店でも良いでしょう。とにかく他店のセールスを肌で感じてみましょう。完全な一人のお客になりきって。

みなさん業販取引や同業者としてなら、初めてのクルマ屋に行ったりすることはあるでしょうが、純粋にお客としてクルマ屋に入るという経験はしていないのではないでしょうか。知らない土地で一ユーザーとして中古車屋に入ってみてください。そこで実際に他社がどのようにセールスするのか確かめてみてください。あなたが飛び込みで入ったクルマ屋の営業マンが、「いらっしゃいませ!!!何かお探しですかぁ~~!!」「予算はいくらくらいですかぁ~~」なんていわれて自分の後ろをウロウロされたら実際にどう思うか、体験してみてください。

きっと、「コイツ売る気満々だなぁ~絶対にここじゃかわねぇぞ!」っと思うことでしょう。(笑)もしあなたについた営業マンが、いきなり「予算はいくらくらいですか?」などと聞いてきたら、「う~ん、100万円位かなー」と答えてみましょう。予算を聞いてきたくせにいきなり120万円のクルマをすすめてきたとしましょう。きっと、「コイツはオレ様に高いクルマを売りつける気だな!?」と警戒するキモチがわくはずです。聞いてもいないのに、「けっこうこのクルマ人気あってすぐに決まっちゃうかもしれませんよ!でも申込金置いていってくれたら取っておきますよ!」なんていわれたら、「ウソつけ!ただ売りたいだけだろコノ!」と思うでしょう。ぜひ実践してみてください。

 

もちろん来店するときからお客さんになりきることは始まっています。おそらくあなたが訪問したほとんどのお店で、クルマで入店する際どこにクルマを置いたら良いかわからず戸惑うことでしょう。クルマから降りてお店を見回すと、展示場にタバコのフィルターが落ちているのに気づき、展示場の横に山積みされたバッテリーや廃タイヤが目に入るはずです。もしかすると、店員がポケットに手を突っ込んでこちらに向かってくるのに気づくかもしれませんし、ショールームの机が乱雑に散らかっていて、気分が悪くなるかもしれません。

『クルマ屋』として中古車店に行くのと、『お客』として中古車店に行くのでは見る目が全く変わることにきっと驚くでしょう。
『クルマ屋』としての目線では、顧客から預かったタイヤを一時的に保管しているようにみえても、『お客の目線』では、単に片付けられないだらしないお店と見えるはず。
『クルマ屋』としての目線では、いつでもバッテリーを繋げるように用意されたジャンピングコードも、『お客の目線』では、ただの薄汚い赤と黒の配線がショールームの端に転がっているだけに見えます。

レストランに行って、テーブルの灰皿にタバコの吸殻が残っていたらきっとあなたは憤慨するはず。では自分のお店ではどうでしょうか?実際に自分が100%お客になりきって世の中のダメ営業マンの話をたくさん聞いてみてください。大事なことは、「どのようなセールスをするのか勉強しよう」というキモチでいってはいけないということです。
良い点を真似るのではなく、悪い点をピックアップしてきてください。

重要なのでもう一度いいます。あなたが実際にお客としてクルマ屋に行き、気に入らない点や頭にくる言動を調べてきてください。そして”それ”をやらないことです。「なんだよ、この店どこにクルマ置きゃいいんだよ!」「「こんちは~~??」はぁ?コンチハ~~じゃないでしょ「こんにちは!」でしょ」「テーブルが汚くてなんかいやだなぁ~」「トイレきたねぇなー」「誰もあんたなんか呼んでないよ!黙ってクルマ見せてよ」「今日中に決めてくれ?なんで今決めなきゃいけないのよ!」「なんか冴えない営業マンだな寝ぐせついてるよ」

社員みんながお客になりきり、そのお店で気に入らなかった状態や、営業マンの行動、言質をピックアップしてください。それを翌日からやらないようにするのです。悪い点を見つけ、それを自分たちはやらないようにするのです。他店のセールスを反面教師にするわけです。

 

みんなで入店した中古車販売店の営業マンの言動や言質で“カチン”ときたことや、「は?」と感じたことを発表し合い、翌日からそれをしなければ良いわけです。
たったこれだけで劇的な違いを得られます。コストゼロで効果は絶大。社員旅行と一緒に行えばオリエンテーションのような感覚でみんなで楽しめますし、少人のお店の場合は旅行のついでに家族で飛び込みで中古車販売店にいってみましょう。女性の事務員さんや奥様の意見が実は一番的を得たりするはずです。イヤに感じたことを自分は実行しないようにするだけ。

人の振り見て我が振りなおせ。

 

   

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