お店のお店のターゲットは何歳ですか?

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あなたのお店のターゲットは何歳のお客さんですか?

今回はお店がターゲットにしている『ユーザー層』について考えてみたいと思います。あなたのお店でもお客のターゲット層を意識して仕入れや販売戦力をしているのではないでしょうか。例えば、20歳代くらいの若者向けスポーツカー専門店もあるでしょうし、30歳代のちょっと大人な改造車専門店もあるでしょう。販売価格で差別化を行って、50万円までの廉価なクルマを販売するお店もあるかもしれません。逆に外車専門の富裕層をターゲットにしているケースもあるでしょう。さらに細かく分けていくと、1車種のみの車種限定専門店もありますし、イタリアやフランスなど、国別専門店もあります。

そこで今回の本題。『シニア層』をターゲットとして想定したことはありますか?シニアを狙ってクルマを販売してみよう!と考えてるお店や経営者がいらっしゃいますでしょうか?テレビや雑誌などを見ても、このシニア層の潤沢なタンス預貯金を取り込もうと国内外の旅行会社や投資会社などがあの手この手でアピールを行っています。当然クルマ業界だってシニアなどの高齢者をターゲットにしても良いはずです。このような「高齢者向けにクルマは売れないだろうか?」と考えたことはありますか?

 
今私の手元に、日本経済新聞社が行ったある調査データ資料があります。
その資料にはこのようなことが書かれています。

「団塊男性、引退後は趣味」~旅行・車・映画・・出費7割増やす~団塊世代は現役引退後に趣味への支出を七割ほど増やしたいと考えていることがわかりました。薄型テレビや車、バイクなどの耐久消費財の購買意欲が高く、団塊世代の定年退職が始まる207年以降の個人消費を下支えしそうだ。調査は、首都圏と近畿圏の団塊世代(1947~49年生まれ)と、シニア世代(1937~39年生まれ)の男性を対象に実施、それぞれ約400人から回答を得た。旅行や食べ歩きなど、幅広いと趣味に団塊世代の男性一人が現在使っている金額は、年間平均92万6千円。これに対し、引退後に使いたい金額は156万2千円。と、7割増える。引退後の趣味は国内旅行の52.1%をトップに、海外旅行の37.8%が続く。ドライブ・車、映画・演劇鑑賞、アウトドアスポーツなども3割を超えた。今後数年以内に購入を予定する耐久消費財は、車・バイク(37.8%)、大画面薄型テレビ・ホームシアター(35.6%)などが3割を超えた。平均予算は大型テレビに41万5千円、車・バイクに231万円など。)」 (ここまで引用)

 

なんと、シニア世代より少し手前、これから会社を退職する団塊の世代は、引退したらなんとクルマやバイクが欲しいんだそうです。あと数年で団塊世代の大量離職が始まります。2007年からですね。今まで会社でバリバリ精力的に働いてきたビジネスマンが、退職金をもらって順次会社を退職してリタイヤします。その団塊の世代の人達が「引退後はクルマやバイクが欲しい」といっているわけです。頭も体もしっかりした現役世代(団塊世代)に比べて、10年先輩のシニア世代の場合の人たちを見てみると・・・70歳にもなったおじいさんがクルマなんか買うわけありませんよね。せいぜい軽自動車か燃費のいい小型車に乗り換えるくらいでしょう。そのような世代にターゲットを合わせてもこれは厳しいものがあります。(国内温泉旅行などや教養関連、健康関連は売れるかもしれませんが。)つまり我々のターゲットはシニアではなく『団塊世代』なんですね。これから順次大量に会社を定年退職する世代、団塊の世代がターゲットです。

 

では、その団塊の世代はどんなクルマを買うのでしょうか?ポイントは2つあります。最初のポイントは、「どのような車種を選ぶか?」団塊の世代は家のローンも目処が立ち、子供達も家庭を持ち別に住むようになって、夫婦二人の家庭が多いはずです。そんな2人暮らしの団塊の世代の男性が7人乗りのミニバンなど買うわけありません。では逆に、コンパクトカーはどうでしょう?今まで好きなこともせず一生懸命働いてきて、やっと自由になったお父さんが、いまさらコンパクトカーなんて買うわけありません。何が悲しくて退職金でコンパクトエコカーなんて買わなければならないのでしょうか。これもまた売れる理由がありません。彼らが欲しがるクルマは、今まで買えなかった趣味性の高いクルマ。キーワードは、「輸入車」「2シーター」「スポーツカー」趣味用の高嗜好性のクルマなどでしょう。きっと我々が想定外の、びっくりするようなクルマが売れてくるでしょうね。「え~!そんなの買うんですか!」みたいな感じ。このようなケースがこれから増えると思われます。確かに最近日産が発売したフェアレディZなどは、シニア世代の富裕層男性が購入しているようですしね。「オジサンなんだからセダンなんかどうでしょう?」と考えているお店では、なかなか気づかないと思います。

 

次はもうひとつのポイント、「団塊の世代はどのようなお店から買うのか?」について。一番強いのは新車ディーラーであることには間違いありません。『信頼性』というキーワードで購入決定しますので、一見するとディーラーの信頼性には敵わないかもしれません。彼らはお金がないわけではありませんので、どのような中古車屋かわからないのに、無理に買う必要もありません。多少高くても安心できるディーラーで買いたいと思う男性は多いでしょう。新車のBMWオープンとか、日産のフェアレディZとか、マツダのロードスターなど購入したいと考えている団塊世代のユーザーは多いはずです。

中古車屋ではこのターゲット層に食い込めないのでしょうか?実は強力な方法があるのです。しかも独立した中古車屋さんの方がやりやすい方法です。バイク屋さんは実践しているところが多いかもしれません。クルマ屋さんではほとんど実践しているという話は聞きません。旅行会社などはもうすでに実践しています。

 

全てのお店でチャンスがあります。年齢の高い世代は、今まで考えていなかった顧客層のはず。そこを囲い込むにはどのような方法があると思いますか?ヒントはバイク屋さんにあります。

 

実は、私の父親が少し前に会社を退職しました。定年退職です。で、何を始めたか?旅行したりスポーツ始めたり色々やっていますが、一番びっくりしたのは二輪の免許を取りに行ったことです。60過ぎで。。どうやら私が18の時に勝手にバイクの免許を取って好き放題していたのがどうも羨ましかったようです。(笑)根に持っていたらしいですね!それはさておいて、問題はそんな私の父親が『どこのお店で買ったのか?』です。ホンダのバイクを買ってきたのですが、正規代理店では買いませんでした。全国チェーンの店でも買いませんでした。近くのバイク屋でも買いませんでした。どこで買ったか?隣市の中規模バイク店で買いました。決して安くも近くもありませんでしたし、普通のバイク屋です。なぜそこにしたのか?バイク初心者向けのツーリングクラブが開設されていたからです。

金額でも近さでもありませんでした。そこのお店に行くと、同じように定年退職後の初心者仲間ができるからです。これが答えです。そのバイク屋は、オヤジのためのツーリングクラブをやっており、チラシにその様子がいつも掲載されていたようです。ツーリングといってもあまり難しい所にはいきません。せいぜい日帰りのツーリングです。日曜の午前中に出て行って、現地でお昼を食べ、夕方から夜には帰ってきます。こんなツーリングでも、私の父にとっては最高に人生をエンジョイしているように見えるのです。2ヶ月に1回ですが、大変楽しみにしています。ヘルメットもグローブも、リヤタンクに載せるバッグも全てそのお店から定価で買いました。バイクに憧れている仲間がいたので、紹介もしました。今では皆さんとも仲良くやっているようです。もちろん整備もばっちり行っています。そのお店で。最高の囲い込みですよね?

 

あなたのお店でもできませんか?スポーツカーや、オープンカーなどでのツーリングクラブ。夫婦で参加したりしてもらうわけです。ツーリングクラブが難しければ、定休日に、お店で無料で簡単な整備を教えても良いでしょう?この世代のお客を会員化・コミニュティ化させれば良いわけです。ツーリングでなくとも、飲み会でも良いかもしれません。とにかく会員化することです。その内容をチラシに載せましょう。数年後には、退職金を持ったお客が、「売ってください」と来るはずです。今から囲い込みの準備を始めましょう。バイク屋さんは、昔からこの方法でお客を囲い込んでいますよね。最初は若い会員が多かったそうですが、10年ほど前から中年にシフトしていったそうです。そしてこれからは「団塊」世代ですね。
バイクショップを参考に実際のノウハウを学んでみてはどうでしょうか?
旅行業界では、クラブツツーリズムが成功しています。
調べてみてください。顧客化の参考になります。

 

   

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