情報の真意を確かめましょう!

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先日、以下の記事が、japan.internet.comというところ(リサーチ会社)から発表されました。

オークションやショッピングなど、インターネットを使ってのオンラインショッピングに人気が集まっており、ヤフーが中古車オークションを開始するなど、車もネットで購入できる時代となっている。しかし、車のネット購入には8割が抵抗を感じているようだ。ユーザーは、車の購入の際にどのようなことにこだわるのだろうか。インターネットコム株式会社とJR東海エクスプレスリサーチが行った、車のネット購入に関するユーザー調査によると、約8割のユーザーが、車のネット購入に抵抗を感じているとの結果が出た。またネット購入に関して、サイトの信頼性を重視するユーザーも8割に上っている。

調査対象は、20代~60代の、男女330人。男女比は男性57.6%、女性42.4%、年齢別は、20代23.3%、30代43.9%、40代21.5%、50代9.4%、60代1.8%。地域別は、北海道0.6%、東北0.3%、関東39.4%、甲信越1.2%、東海29.7%、北陸0.0%、近畿24.8%、中国1.8%、四国0.6%、九州沖縄1.5%。全体330人のうち、車をネット購入することに抵抗を感じますかという質問に対し、「とても感じる」との答えは47.0%(155人)で、「少し感じる」と答えた35.8%(118人)と合計すると82.8%(273人)のユーザーが抵抗を感じているとの結果が出た。

車のオンライン購入サイトに対してこだわるポイントには、80.3%(265人)のユーザーが「サイトの信頼性」をあげており、73.6%(243人)が「アフターケアがしっかりしているかどうか」にもこだわっている。「取り扱うメーカーや車種」をあげたユーザーは46.1%と半数以下であり、嗜好よりも安全な購入を重視する傾向が強いようだ。しかし、車の情報がほしい際にとる行動としては「インターネット上の情報サイトで調べる」というユーザーは64.5%(213人)となっており、インターネットを積極的に利用するユーザーでも、車の購入に関しては非常に慎重になっていることがわかる。ただし「その他」との回答の中には「ディーラーへ行く」「店頭に行く」という回答が多く、実際の店舗でのやりとりも、やはり重要視されているようだ。ネットショッピングが繁盛している状況でも、高額で、人の命を預かる車にはユーザーはとても慎重だ。信頼性を強くアピールできるサイト運営や、アフターサービスの充実化などを徹底することが、車のネット購入ビジネスの鍵となりうるだろう。(調査協力:JR東海エクスプレスリサーチ)

いろんな提携サイトに掲載されているようですので、お読みになった方もいらっしゃるとおもいます。さてみなさん、このニュースを読んでどのような感想をもおもちになりましたか?例えば、このような意見かもしれません。「まだまだインターネットで車を買うにはハードルが高そうだな。うちが大きく売れないのも無理はないなぁ~」「そうかぁ・・やっぱりユーザーはインターネットで車を買うことには抵抗があるんだな~。やっぱりサイトの信用を上げていかないといけないな!」「なるほど~インターネットの中古車売買で重要視されているのはやっぱり信頼性か~。やはり大手の検索サイトに大きく広告を入れて、信頼性をあげないといけないなぁ~」「なるほど。お客は信頼性のあるサイトで信頼性の高いクルマを購入するんだな。やっぱり今週のオークションでは4.5、いや、5点くらいの程度の良いクルマを頑張って仕入れよう!」などという感想をもたれた方もいらっしゃるかもしれません。あなたの感想はいかがですか?

 

上記のような感想をもった方々は、インターネットでクルマを売るのは少し難しいかもしれません。もしくはインターネットでは売れていないのではないでしょうか?「え!!みんな信頼性を求めているんだから、良いクルマを良い価格で信頼性を高くして売るのが良いに決まってるじゃないか!!なにが間違っているんだ!」と、あなたはおもうかもしれません。そんなことは当然です。良いクルマを、良い価格で信頼性を高く販売するのは当然だということです。しかし、よく犯しやすい勘違いが「そのようにすれば自然にクルマが売れる」とおもってしまっていることなのです。でも、実際には売れないですよね??あなたのお店、信頼性のある良いクルマを、適正な価格で販売してインターネットで売れていますか?

 

なぜこのようなインターネット上のアンケートを読んで、そのまま解釈してはいけないかをお話しします。これらのアンケートは、「どのような属性の人達」から、「どのような方式で取得されたもの」なのかが100%わかりません。アンケート会社のメール会員に、決まったお題のアンケートを特典をつけて(ポイントプログラムだったり景品だったりする)送信するわけです。そうすると、それを受け取った人達が、企業が用意した設問に答えるというような仕組みなのです。

私もこれらのリサーチ会社のアンケートに応募してみたことがあるのですが、リサーチ会社のサイトから、登録フォームに自分の個人情報を入力していきます。自分の年齢や住んでいる地域、男か女か、趣味や年収など、選択して入力していくだけでした。入会すると初期ポイントが与えられて、毎週メールで送られてくるアンケートに答えるとポイントがたまるわけです。つまりインターネット上には、ポイント取得やおこづかい稼ぎで、せっせとアンケートに答える人達がいるということです。
※ただし今回のアンケートがそうだということではありませんのであしからず。

ただこれらのアンケートでは、その調査対象や調査方法についてよく考えてから分析しないと正しい結果が導き出せない可能性があるということなのです。そのアンケートの元情報はどこなのか?対象属性は正しいのか?、信頼性がどのくらいあるのか?を考えてからでないと、とんでもない思い違いをしてしまいます。大体みなさんアンケートってまともに書きますか?

この調査によると、『80%以上の人達がネットのクルマの購入には不安を抱えている』ということなのですが、クルマの購入を真剣に検討されている人達なのでしょうか?もし、クルマの購入を真剣に検討しているユーザーから取得した情報であれば、これは非常にゆゆしき問題です。しかし、このアンケートがクルマの購入などあまり興味がない。もしくは違う目的(ポイントとか景品とか)でアンケートに答えている層だとしたら、あまり気にしなくても良いとおもいませんか?だって、買う気がない人達の意見なのですから。

 

もしこのアンケートを、実際にクルマの購入を真剣に検討しているユーザーに行ったとしたら、逆に、80%以上のユーザーが「良い出物があれば積極的に買いたい。」と答えるのではないだろうか?と考えませんか?もっというとカーセンサーやグーネット、ヤフーオークションのクルマのカテゴリを閲覧しているユーザーに同様のアンケートをしたら80%以上の人が、「積極的にネットで買いたい!陸送してもらうからアフターサービスなんて全く期待していない。」というアンケート結果になるかもしれないとおもいませんか?このアンケートによると、「サイトの信頼性が重要」だということですが、まったく信頼性のない見栄え的にどうしようもないサイトでもバンバンクルマが売れていますが、その人達はどうなるのでしょう?

「取り扱うメーカーや車種」をあげたユーザーは46.1%と半数以下であり、嗜好よりも安全な購入を重視する傾向が強いようだ。

どこの世界に、自分の希望する車種より安全に買えるクルマを買う人がいるのでしょうか?ほんとは最高に格好良い「ハコスカ」が欲しいのに、『ネットでハコスカ買うのは心配だし怖い』という理由で、ディーラー系のサイトで普通のスカイライン買いますか?どうですか?あなたのお店にそんなお客いましたか?

本州の端の方から、プリントアウトしたクルマの情報握り締めて、新幹線や飛行機に乗って下見にきませんでしたか?インターネットに掲載したら、その日の内に「そのクルマ買います!」って電話してきて、翌日には何百万も全額振り込んできませんでしたか?我々の方が逆に「おいおい・・そんなに俺たち信用して大丈夫?」なんておもったりしたことなどありませんか?実際にインターネットでクルマを売って実績を出している我々からすると、非常に違和感のあるアンケート結果です。その違和感に気づくことができましたか?もしこれらのアンケートをそのまま鵜呑みにしているとしたら、インターネットでの販売戦略を誤りますよ。※これらのアンケートを否定しているわけではありません。ただ我々販売業者がこれらのアンケートを鵜呑みにして販売戦略を構築していたら、あなたは市場から撤退することになります。なぜなら我々がターゲットにしている客層から取得されたアンケートではないからです。

 

現実には、ネットでクルマは売れていますよね?見ないでクルマ買う人ってとても増えましたよね?あなたのお店では、しかるべき方法を取ってインターネットに掲載すれば売れていませんか?あなたは、インターネットでクルマを買う人にクルマを売ればいいんじゃないですか?

信頼性を強くアピールできるサイト運営や、アフターサービスの充実化などを徹底することが、車のネット購入ビジネスの鍵となりうるだろう。

もちろん信頼性を高めたり、アフターサービスを充実させていくのは当然ですよね。しかし現実には、保障もなしでクルマがバンバン通信販売されています。みなさんも最初の頃、とんでもない地域から注文が入ってびっくりした経験ないですか?東京から地方にクルマを通信販売しているお店が、自社のアフターサービスなど強化してもしょうがありません。それよりも違うところでサービス強化をする必要があるかもしれません。

 

みなさんネットでクルマを買う気の無い人達にクルマを売ろうとしていませんか?若い夫婦と子供がいる一般的な家族はハコスカ買いませんよね?ハコスカ売るならハコスカ好きに売らないといけません。ハコスカ売るのに「カーセンサー」に広告しても売れませんよね。ハコスカ探しているところに売らないといけません。インターネットでは、いくら良いクルマでも、フルノーマルのカローラでは売れないということです。それらのクルマは、正規ディーラーやリアルの展示場に並べておけば売れるかもしれません。

一方で、とても正規販売店で並べることができないクルマ、ガタガタでエンジンが付いていないようなクルマでも、それを熱烈に欲しがっている人には高値で売れるということです。

 

   

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